ソサイエティ特別企画
BK-1. 通信ソサイエティ特別講演及び表彰式
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 14:20〜16:35 A棟 3F A301 講義室
特別講演及び表彰式 次第
14:20 |
開会 佐波 孝彦 総務幹事 |
14:20 |
ソサイエティ会長挨拶 大槻 知明 ソサイエティ会長 |
14:25 |
ソサイエティ功労顕彰状贈呈 大槻 知明 ソサイエティ会長 |
14:35 |
ソサイエティ活動功労賞贈呈 大槻 知明 ソサイエティ会長 |
15:05 |
受賞者代表挨拶 受賞者代表 |
休 憩(10分)
15:20 |
特別講演
「イノベーションによる社会課題解決−家で起きる疾患の早期発見−」
- 講師:
- 佐々木 経世 様(イーソリューションズ株式会社 社長)
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16:30 |
次期ソサイエティ会長挨拶 菊間 信良 次期ソサイエティ会長
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16:35 |
閉会 佐波 孝彦 総務幹事
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BK-2. 論文の書き方講座
(編集会議)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 9:45〜11:30 B棟 3F B307講義室 座長 西森健太郎(新潟大)
講演時間:指定以外50分
座長挨拶:5分
論文の最も基本となる目的は,読者に対し,論理的に積み上げていくことで,その論文の主張を導くことである.しかし,そのような論文を書くことは難しく,論文の書き方の上達にはある程度の時間と継続的な執筆指導の努力が必要である.通信ソサイティでは,論文の書き方を広く深く会員に浸透させるために,2009 年 3 月から大会に合わせて「論文の書き方講座」を開催してきた.参加者から継続的に開催することを希望する声を多く頂き,「論文の書き方講座」 を開催することにした.この講座が学生あるいは若手研究者の一助となれば幸いである.
休 憩(10分)
BK-2-2 |
英文論文の書き方のポイント(40分)
長谷川 剛(東北大) |
本講演では,論文を初めて,またはあまり書いたことがない学生に向けて,英文論文を執筆するときのポイントについて紹介する.
BK-3. IoTグローバル人材育成”標準化教育の推進とツールの紹介”
(ICT分野における国際標準化と技術イノベーション特別研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月12日 13:00〜16:40 A棟 3F A301講義室 座長 淺谷耕一(南開大)
講演時間:各30分
座長挨拶:15分
BK-3-1 |
総務省における標準化教育の取り組み
山口修治(総務省) |
BK-3-2 |
経済産業省における基準認証政策の動向と標準人材育成
中野宏和(経済産業省) |
BK-3-3 |
ビジネススクールにおける標準化教育
松本 隆(関西学院大) |
本発表では、経済産業省における基準認証政策の動向と標準人材育成について4つの視点から論じる。『イノベーション』との関連では、Society5.0への取り組み、AI等の技術的ブレークスルー等への対応のためには業種横断的な標準化体制構築が急務である。『知的財産』の視点からは、標準必須特許の増加等を背景に標準化と知財を組み合わせたオープン・クローズ戦略が不可欠となっている。『連携』の視点では、アジア諸国との連携等によるルール・インテリジェンスの強化が重要である。『人材』の視点からは、標準化人材の高齢化等を背景に、専門家人材の育成、企業の経営層へのアプローチ、大学等での支える人材の育成が必要である。
「社内標準化」は品質管理の基盤と考えられ、TQM(総合的品質管理)が企業競争力の源泉となった考え方の一つに「社内標準化」がある。一方、「国際標準化」は、特に先端技術分野では、企業における事業(技術)戦略の有力なツールとなっている。以上の「標準化」の多様な有用性を踏まえ、経営戦略の観点で、「社内標準化」及び「国際標準化」についてバランスをとった実践的な教育を関学ビジネススクール(関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科)で行っている。発表者(松本)がそのオムニバス科目である「標準化経営戦略」の主担当教員として、12年間にわたる取り組みの経緯、現状、課題等を報告する。
休 憩(10分)
BK-3-4 |
大学における標準化教育への取り組みと展望
和泉 章(一橋大) |
BK-3-5 |
JEITA電子部品部会における国際標準化教育への取り組み
川崎哲生(パナソニック) |
パネル討論(45分)15時55分から開始です。講演者全員による討論となります。
大学における標準化教育は、過去の調査研究によると取り組んでいる大学数が増加する傾向にある。本発表では、発表者が現在関わっている大学での標準化教育の実例を分析しつつ、受講した学生側からは高い評価を受けている一方で、講義を行う人材の確保・育成が課題となっており、今後、大学間でのネットワークづくりや産学官による協力が不可欠であり、その接点としての学会の役割が重要であることを指摘している。
標準化は製品の適正な品質を確保するためだけでなく産業競争力の強化に繋がるものであるため、JEITA((一社)電子情報技術産業協会)ではIECやISOなどの国際標準化機関の活動に積極的に取り組んでいる.
電子部品部会は受動部品・接続部品・変換部品・電源・高周波部品などの分野を対象とする部会であり、この部会での標準化活動を行う組織として標準化専門委員会が設置されている.
本講演では電子部品部会/標準化専門委員会での国際標準化活動における人材的課題を述べた後、その課題に対する当委員会での人材教育の取り組みとしての講演会や教育会の実施事例を紹介する.
ANBK-1. 異分野融合で切り開く情報通信技術に関する研究の新領域
(革新的無線通信技術に関する横断型研究会(MIKA)研専、アンテナ・伝播研専、コミュニケーションクオリティ研専、短距離無線通信研専、無線通信システム研専、複雑コミュニケーションサイエンス研専、高信頼制御通信研専、ヘルスケア・医療情報通信技術研専 共催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月10日 13:00〜17:00 A棟 2F A201講義室 座長 平栗健史(日本工大)
講演時間:各20分
座長挨拶:5分
ANBK-1-1 |
将来無線システムにおける時空間信号処理技術
○村上友規・大宮 陸・中平俊朗・石原浩一・林 崇文(NTT)・西森健太郎(新潟大) |
ANBK-1-2 |
宇宙・航行エレクトロニクス研究会活動の紹介
秋田 学(電通大) |
ANBK-1-3 |
Beyond QoE-centric オペレーション
岡本 淳(NTT) |
ANBK-1-4 |
スマート無線研究会における新技術領域開拓の取り組み
有吉正行(NEC) |
筆者らは少数のアンテナで仮想的に超多数のアンテナを構成するVirtual Massive MIMO(VMMIMO)の検討を進めている.本稿では,提案技術のポテンシャルをチャネル容量評価から示すとともに,実験評価からその実現性を明らかにする.
宇宙・航行エレクトロニクス研究会(以下、SANE 研) (通称「さねけん」)では,観測・通信・測位を中心としたシステム技術として,衛星技術,電子・電波応用シ ステム,リモートセンシング,航法・交通管制等幅広い分野からの年間 8回の研究会の研究発表や議論を通じ,研究者間の交流を深め,新しい知見の創造や関連技術の進歩・発展に寄与することを目的としています。本稿では,宇宙・航行エレクトロニクス研究会の活動について紹介する。
QoE-centric オペレーションの現状とその先のオペレーションであるBeyond QoE-centric オペレーションについて紹介する.
情報通信技術の革新的進展を目標とした分野横断連携や異分野融合の議論に向けて、スマート無線(Smart Radio: SR)研究会が取り組んでいる分野横断連携や産学官連携、国際連携を含め、新技術領域開拓の活動について紹介する。
休 憩(10分) 座長 津川 翔(筑波大)
ANBK-1-5 |
Beyond 5Gに向けた時間窓波形整形OFDM方式
○水谷圭一・松村 武・原田博司(京大) |
ANBK-1-6 |
インプラント生体通信のための高信頼伝送技術
安在大祐(名工大) |
ANBK-1-7 |
異種無線網におけるセル間干渉抑圧技術
○牟田 修・Ahmed Nasser(九大) |
ANBK-1-8 |
通信と制御との統合的な設計
石井光治(香川大) |
ANBK-1-9 |
非線形力学から情報通信応用への接近二題
○上田哲史(徳島大)・伊藤大輔(岐阜大)・泉 竣也(徳島大) |
休 憩(10分)
座長 平栗健史(日本工大)
パネル討論(35分)16時25分から開始です。講演者全員による討論となります。
5GやBeyond 5Gにおいては,超高速通信だけでなく大規模端末接続などへの対応が期待されており,一層の周波数利用効率改善が急務である.そのためには有限の無線リソースを,時間,周波数,空間のあらゆる領域において無駄なく利用する技術が必要である.周波数共用技術は,時間および空間領域で帯域を有効活用する技術の一つであり,本格的な実現が急務とされている.また周波数共用技術によって利用できる無線リソースをさらに拡大するために,送信信号の帯域外輻射(Out-of-band emission, OOBE)を抑圧する必要がある.現行のLTEでは,CP-OFDM/CP-DFTs-OFDMの高いOOBEに起因して割当帯域の10%をガードバンドとして確保している.強力にOOBEを抑圧できれば隣接システムへの干渉が軽減でき,稠密な周波数割当が実現できる.この様にBeyond 5Gに向けた周波数高効率利用システムの実現には,周波数共用技術とOOBE抑圧技術が重要となる.本稿では,OOBE抑圧に有効な代表的技術であるUniversal time-domain windowed OFDM(UTW-OFDM)方式を概説する.
本発表ではインプラント生体通信のための分子通信技術の高信頼性化に関する検討を行う。理論解析と有限要素法による数値解析から分子通信での通信特性を示し、高信頼性化の効果を検証する。
マクロセル(MC) とスモールセル(SC) が同一周波数帯域を利用する2層ヘテロジニアスネットワーク(HetNet)では, MC とSC間の干渉抑圧が重要な課題となる. 本稿では, 2層HetNetのための干渉抑圧技術として, 基地局の電力制御による手法と送信指向性制御による手法の効果を比較評価する.
本稿では情報通信工学に対する非線形力学系解析手法 およびカオスの数理応用を検討している.前半はネット ワークルータにおける輻輳制御アルゴリズムの分岐解析 を紹介する.分岐集合を精度高く求解し,合理的な運転 パラメータ領域を求める.後半はカオス暗号のアイディ アを拡張した秘密分散法について検討している.
パネルセッション
BP-1. ワイヤレス仮想化に向けたRAN Slicing技術の最新動向
(無線通信システム研専、ネットワークシステム研専、情報ネットワーク研専、ネットワーク仮想化特別研専 共催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月12日 13:00〜16:20 C棟 4F C402講義室 座長 福田英輔(富士通研)
講演時間:各20分
座長挨拶:5分
BP-1-1 |
Democratizing Fine-Grained RAN Slicing Flexible Federation of Private RAN Slicing
○Akihiro Nakao・Ping Du(The Univ. of Tokyo) |
BP-1-2 |
仮想化技術を用いたRAN Slicing実現に向けた取り組み
○難波 忍・塚本 優・平山晴久・西村公佐(KDDI総合研究所) |
BP-1-3 |
5G時代におけるモバイルネットワークの再構成 ~ 仮想化がもたらす新時代 ~
久保田啓一(楽天モバイル) |
RAN Slicing is a mandatory component of end-to-end networking and recently catches much attention both in academia and in industries. Radio resources represented as Resource Blocks may be isolated and allocated to UEs applications and services to enable resource isolation for achieving desired QoS in RAN. We also observe private mobile networking is proliferating. Although private networking is low-cost and flexibly empowered with innovative technologies, it has an inherent coverage problem that prevents it from scaling. In this paper, we extend our existing RAN slicing and private networking and propose the design of federated private RAN slicing.
RAN Slicingを実現するためのアーキテクチャについて述べるとともに,提案アーキテクチャの検証例について紹介する.
BP-1ワイヤレス仮想化に向けたRAN Slicing技術の最新動向
現在のモバイルネットワークを構築するための典型的な仕組みは、いまや時代遅れになりつつあります。
オペレーターは長年基本的に変化のないベンダー特有のレガシーアーキテクチャを採用し続けています。これらのアーキテクチャは前世代においては非常に有効でしたが、昨今の、よりダイナミックで、ソフトウェアを中心とした環境には適していません。
オペレーターは競争力を維持する為に、費用を抑えながら新たなサービスを迅速に提供する、まったく新しいネットワーク構築モデルを早急に開発する必要があります。本稿では、これらの課題を解決するための当社の取り組みと4Gネットワークから5Gネットワークへの移行への取り組みを紹介します。
休 憩(15分) 座長 大槻知明(慶大)
BP-1-4 |
5Gにおけるネットワークスライシング技術
千葉恒彦(ノキア) |
BP-1-5 |
RAN Slicingの現状とその実装上の課題
○中村 正・田中良紀・清水政世・秋山裕子・小林一成(富士通) |
BP-1-6 |
RANのFunctional Splitを機としたモバイルネットワークアーキテクチャの進化の展望
児玉賢彦(シスコシステムズ) |
パネル討論(60分)15時20分から開始です。講演者全員による討論となります。
ワイヤレス仮想化に向けたRAN Slicing技術の最新動向
5Gの導入に向けてRAN Slicing導入により、多様なネットワーク要件に対して、一つの無線ネットワークで対応することにより、ビットコストを低減し、ベストエフォートでは実現できない厳しい要件のサービスをセルラー通信へ取り込むことへの関心が高まっている。
本稿では、5Gで進められているE2E Slicingを紹介し、4GにおけるMEC及びvRANの連携によるサービスオリエンテッドな無線ネットワーク制御を紹介する。また、RANのオープン化、ソフトウェアオープンソース化の動向について紹介し、富士通におけるコミュニティにおける活動状況、ソフトウェアによるLTE基地局実現の取り組みを紹介する。
RANのFunctional Splitを機としたモバイルネットワークアーキテクチャの進化の展望
BP-2. 5G・IoTにおける電波資源有効活用のためのネットワーク技術革新的進化
(通信方式研専、ネットワークシステム研専 共催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 13:00〜16:50 C棟 3F C301講義室 座長 寺田 純(NTT)
講演時間:各15分
座長挨拶:5分
BP-2-1 |
IoT 機器増大に対応した有無線最適制御型電波有効利用基盤技術の研究開発
中尾彰宏(東大) |
BP-2-2 |
有無線統合仮想ネットワークの自動制御統合アーキテクチャの検討
○桑原幹夫(日立)・松田英幸(富士通)・中里秀則(早大)・中尾彰宏(東大) |
BP-2-3 |
5G/IoT時代のマルチサービス収容有無線プラットフォーム構成技術
○金子 慎(NTT)・西村和人・松井秀樹(富士通)・北山研一・パイクン ジュ(光産業創成大学院大)・林 和則(阪市大)・吉田悠来(NICT)・寺田 純(NTT) |
BP-2-4 |
高SHF帯無線信号の受信感度向上に向けた短距離A-RoF伝送
○相葉孝充(矢崎総業)・菅野敦史・山本直克(NICT)・川西哲也(早大)・若林知敬(矢崎総業) |
IoT機器と接続する無線ネットワークにおいて,多種多様な規格かつ莫大な数のIoT機器の普及に伴い,周波数の逼迫や他のシステムとの干渉への対応が必要である.また,様々な事業者による柔軟なサービス提供を可能とするため,センサーネットワークのアプリケーションの特徴に基づく空間的・時間的に緻密な電波利用を実現する有線・無線ネットワーク統合制御技術の研究開発を必要とする.
本稿では,有無線最適制御による電波有効活用を実現する基盤技術を課題に分割し,各課題間での連携による相乗効果を統合実証により評価するという研究開発手法について述べる.
IoTにおける電波資源有効活用のためのネットワーク技術革新的進化
BP-25G・IoTにおける電波資源有効活用のためのネットワーク技術革新的進化
IoT機器増大に対応する広帯域高SHF帯無線信号の有線伝送技術としてプラスチック光ファイバ(GI-POF)を含めたマルチモード光ファイバのアナログ光ファイバ無線の伝送特性を報告する.伝送特性の結果として、伝送距離20mのGI-POFでは28GHz帯のPre-5G規格256QAM無線信号と、5G-NR規格の総帯域幅400MHz帯域幅の無線信号が伝送可能であることを報告する.
休 憩(15分) 座長 中里秀則(早大)
BP-2-5 |
光アクセスネットワークにおける通信リソース管理制御技術
○小崎成治・名倉健一・末廣 雄・長沢明子(三菱電機)・鹿嶋正幸(OKI)・中尾彰宏(東大) |
BP-2-6 |
大規模かつ高精細な無線エミュレーションテストベッドの実現
宮地利幸・明石邦夫・表 昌佑・○石津健太郎・滝沢賢一・船田悟史・宮澤義幸(NICT) |
BP-2-7 |
IFoFおよびA-RoF伝送方式を用いた大容量モバイルフロントホール
○西村公佐・石村昇太・田中和樹・シュンユン カオ(KDDI総合研究所) |
休 憩(15分)
座長 中尾彰宏(東大)
パネル討論(90分)15時20分から開始です。講演者全員による討論となります。
光アクセスシステムにおいて,柔軟かつ高効率なサービス収容が求められるユースケースと実現するための技術課題について述べる.さらに,解決するためのアーキテクチャおよびコントローラ(Software Defined Network Controller,以下SDNC)機能について述べる.
IoT技術が身近となり無線技術の重要性が高まっており、多くの無線技術を前提としたサービスやアプリケーションが開発されているが、こういった無線区間を含み、実環境を想定した複雑さと規模を前提とした検証はコストが高い。我々は様々なレイヤで無線環境をエミュレートし、実運用向けのハードウェア・ソフトウェアを検証可能とするテストベッドを開発している。本稿では、我々が推進している取り組みについてまとめる。
IoTにおける電波資源有効活用のためのネットワーク技術革新的進化 (パネルセッション)
本講演では、IFoFおよびA-RoF伝送方式を用いた大容量モバイルフロントホール技術について、最新の研究開発状況を報告する。
BP-3. ゼロ・タッチ・オペレーション最前線
(情報通信マネジメント研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 13:00〜16:05 C棟 2F C203講義室 座長 佐藤陽一(ボスコテクノロジーズ)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BP-3-1 |
Kubernetesを活用したクラウドネイティブな運用基盤の設計
◎角田佳史・早坂大樹・境 智史・若林 進(NTTコミュニケーションズ) |
BP-3-2 |
大規模NFV基盤の自動化の現状(原稿なし)
壬生亮太(楽天モバイル) |
Kubernetesを活用したクラウドネイティブな運用基盤の設計
休 憩(10分)
BP-3-3 |
教育、開発、設計、運用観点から見るゼロタッチ・オペレーションの最前線
林 經正(ボスコ・テクノロジーズ) |
BP-3-4 |
5G/NFV時代における運用自動化の取り組み
○鈴木悠祐・毛利元一・河崎純一・宮本達史・宮澤雅典(KDDI総合研究所) |
休 憩(10分)
パネル討論(60分)15時05分から開始です。講演者全員による討論となります。
5G/NFV時代には通信サービスを提供する機器が爆発的に増え、その運用管理が複雑化する。従来の延長で人手で運用管理するには限界があり、ここにAIを活用した障害検知、原因特定、復旧措置判断、措置実行を取り入れることで、迅速かつ省力な運用を目指す。
BP-4. 自営無線システムにおけるリソースマネージメントの最先端 ~5Gの地域利用や柔軟な周波数割当による将来の見通しと期待~
(スマート無線研専、短距離無線通信研専 共催)
9月12日 13:00〜16:40 B棟 3F B307講義室 座長 石津健太郎(NICT)
講演時間:各30分
座長挨拶:5分
BP-4-1 |
ローカル5Gの概要
荻原直彦(総務省) |
BP-4-2 |
ローカル5Gに向けたNECの取り組み
渡邉吉則・大石敏之・○田上勝巳(NEC) |
BP-4-3 |
自営無線システムにおける周波数/リソース共用とRANオープン化の取り組み
○田中良紀・瀬山崇志・大山哲平・中村 正・秋山裕子・小林一成(富士通) |
BP-4-4 |
28GHzにおけるローカル5Gを用いた実証試験結果
○柴垣圭吾・繆 震(住友商事)・猪俣 亮(日本ケーブルラボ) |
BP-4-5 |
エリア限定通信に向けたCSMA/CA及び周波数管理の適用に関する一考察
竹内和則(KDDI総合研究所) |
休 憩(15分)
座長 原田博司(京大)
パネル討論(50分)15時50分から開始です。講演者全員による討論となります。
ローカル5Gは、電気通信事業者による5Gの全国サービスとは別に、地域のニーズや産業分野の個別ニーズに応じて、様々な主体が自ら柔軟に5Gを構築・利用可能な仕組みであり、IoT時代における新しいネットワークシステムとして期待されている.本講演では、このローカル5Gについて概要を紹介する.
5Gは実用化の段階を迎え、産業における事業の効率化や高度化、地域における社会課題の解決や産業の活性化を実現するサービスインフラとして期待されている。一方、5Gの地域利用の促進を図るため、携帯電話事業者が提供する5Gサービス(キャリア5G)に加えて、ローカル5Gの検討が活発化している。今後、企業や自治体など様々な主体が個別ニーズに応じて自ら構築できる5Gシステムの実現に向けて、5G用帯域のうち4.5GHz帯と28GHz帯の割り当てが計画されている。本稿では、End-to-End QoS制御技術の開発やRANのオープン化への取り組みを中心に、ローカル5Gに向けたNECの取り組みを紹介する。
ローカル5Gシステムの普及促進の観点から、隣接システム間での周波数やネットワークリソース共用の可能性を考察する。また、RANのオープン化、ソフトウェア化の動向について紹介し、富士通におけるコミュニティ活動状況、ソフトウェアによる自営LTE基地局実現の取り組みを紹介する。
ローカル5G制度は,全国携帯事業者に対して全国単位で割り当てられた5G周波数帯域とは別に,地域や産業分野の個別ニーズに基づき,地域の多様な主体に対して特定の地域エリア単位(工場・スタジアム等)で,5G周波数帯域の割当を行う新たな周波数割当制度.同制度活用により,比較的小規模な通信環境を構築し,産業ニーズ・地域課題へのきめ細やかな対応が可能となる.総務省が地域活性化を目的に制度化を検討(2020年1月頃に制度化予定).
本稿では,住友商事は2019年6月21日に,総務省から5Gの実験試験局免許を取得し「ローカル5G」を活用した国内初の屋内外実証実験の概要について報告する.
自営無線システムにおけるリソースマネージメントの最先端 ~5Gの地域利用や柔軟な周波数割当による将来の見通しと期待~
チュートリアルセッション
BT-1. 情報指向ネットワークの技術動向と応用展開
(情報指向ネットワーク技術特別研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 13:00〜15:55 C棟 2F C205講義室 座長 太田 能(神戸大)
講演時間:各40分
座長挨拶:5分
BT-1-1 |
RelaxRoute: A Framework for Scaling ICN Routing
○Nguyen Dinh・Asaeda Hitoshi(NICT) |
BT-1-2 |
スマートシティの相互運用性におけるICNの適用可能性
○金井謙治・金光永煥・中里秀則(早大)・中村健一・上杉 充(パナソニック)・横谷哲也・向井宏明(金沢工大) |
Routing in information-centric networking architectures by design has to work over an enormous name space, posing a serious scalibility issue to the name-based routing system. The problem lies in the fact that the majority of name prefixes, even though being rarely referred to, causes overhead in route updates, storage, and computation. We introduce in this paper RelaxRoute, a framework for scaling name-based routing. RelaxRoute takes advantage of data-plane feedback information to reduce routing overhead, which potentially allows ICN routing to be deployable in large name-space scenarios.
現在,多様なIoTデバイスが普及し,クラウド環境も個人レベルで利用することができるようになっている.このような背景のもと,多様なIoTデバイスを導入し,様々なIoTアプリケーションを展開するスマートシティが色々な分野で注目されている.スマートシティにおける持続性のあるサービスを展開するためには,低コストで簡易にIoTアプリケーションを展開することが課題として挙げられる.この課題を解決するために,本稿では,筆者らが研究開発を進めているスマートシティアプリケーションに拡張性と相互運用性をもたらす仮想IoT-クラウド連携基盤の研究開発(Fed4IoT)について紹介するとともに,本プロジェクトにおけるICNの適用可能性について概説する.
休 憩(10分)
BT-1-3 |
Name Prefix Security Applications in NDN
◎Daishi KONDO(Osaka Prefecture Univ.)・Jun KURIHARA(ATR)・Hideki TODE(Osaka Prefecture Univ.)・Tohru ASAMI(ATR) |
BT-1-4 |
Introduction to Name Prefix Security in NDN
○Jun KURIHARA(ATR)・Daishi KONDO・Hideki TODE(Osaka Prefecture Univ.)・Tohru ASAMI(ATR) |
Name prefix securityの応用として新しいNDNのアプリケーションを提案する.
NDNの新しいセキュリティコンセプト「Name prefix security」を導入し、Name prefix securityを実現するための手法を提案する。Name prefix securityは、広報された「名前によるルーティング情報が正しいものか否か」を保証する機構である。本稿ではNDN NLSRに僅かな拡張を加えることでName prefix securityを実現する。これにより「Interestを安全な宛先にのみ転送する」ことが可能となる。その応用としてName prefixによるリージョン制御や、名前・Interestからの個人情報漏洩の未然の防止を実現可能である。Name prefix securityは、InternetにおけるDNSの課題を自然な形で解決するものと見做せ、Internetに対するNDNの強力な利点になると主張する。
依頼シンポジウム
BI-1. 5Gに向けた基地局・端末アンテナの試験・測定技術の最新動向
(アンテナ・伝播研専)
9月12日 9:00〜11:25 B棟 2F B218講義室 座長 飴谷充隆(産総研)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-1-1 |
3GPP準拠New Radio対応電波ビジュアライザ
○猪又 稔・今井哲朗・北尾光司郎・浅井孝浩(NTTドコモ) |
BI-1-2 |
実伝搬環境における合成開口アンテナを用いた時空間伝搬測定
○豊見本和馬・山口 良(ソフトバンク) |
BI-1-3 |
5Gに向けた車載無線評価技術
◎飯田雄貴・櫻澤成彰・佐々木 亮・小柳芳雄(パナソニック) |
3GPPでは,5Gの要求条件を実現可能とする新たな無線通信方式であるNR(New Radio)の規格が策定され,現在,世界各国の携帯電話事業者において5G導入の検討が精力的に行われている.5Gでの導入が予定されている28GHz帯の電波は,既存のセルラ周波数帯よりも波長が非常に短く,携帯電話などの端末周辺の人体や車両などに影響され,それに伴い,基地局からの電波の到来状況が変化する.そのような中,NRのエリアを最適化していくため,基地局からのNR信号をチャネルサウンディングし,電波の到来状況の変化をリアルタイムに可視化できる電波ビジュアライザを開発した.本稿では本装置のシステム構成を説明し,実装例を報告する.
MIMOアンテナやビームフォーミングアンテナの設計開発においては,伝搬モデルを使用することは効果的であり,そのモデル構築には実伝搬環境特性を把握することは重要である.そのため,簡易かつ高精度な時空間伝搬測定法が求められており,合成開口アンテナを用いた測定法が提案されている[1][2].本稿では,提案手法を用いた屋内・屋外環境における時空間伝搬測定を行い,実用性の高い測定方法であることを示す.
近年,車両搭載無線機の高度化・多様化が進んでいる.従来の車両搭載無線機は放送波受信用であったため,アンテナ性能評価では水平面を主な対象にしていた.しかし,セルラやETC,今後は5GやV2X等の通信機能が搭載されることで,高仰角からの到来波も受信できるアンテナが必要となり,半球面のアンテナ性能評価が求められるようになっている.本報告では,車両搭載状態での通信用アンテナの評価系として,既存設備を活用した評価システムの構築例と,5Gの車両搭載を見据えたミリ波評価システム(28GHz帯)への拡張について紹介する.
休 憩(15分) 座長 柳 崇(三菱電機)
BI-1-4 |
5G端末の測定と課題
青木和典(アンリツ) |
BI-1-5 |
5G無線機器の人体防護ガイドラインへの適合性評価法に関する技術動向
○佐々木謙介・和氣加奈子(NICT) |
5Gで活用される2つの周波数帯 (7.125GHz以下のFrequency Range1とミリ波のFrequency Range2)それぞれのテスト課題と、3GPP含めた業界のアプローチをRF試験とプロトコル試験の視点から解説する。特にmmW帯ではアレイアンテナを含めた評価方法や、ビームマネージメントが新たな課題となる。
本稿では6GHz以上で動作する無線機器からの電波ばく露強度の電波ばく露許容値への適合確認方法(適合性評価法)について、我が国と国際動向を踏まえて概説する。また、国際電気標準会議等で現在審議されている、無線機器近傍の電力密度を測定に基づいて効率的に評価可能な、再構築アルゴリズムについて紹介する。
BI-2. 測位衛星とそのインフラの利活用
(宇宙・航行エレクトロニクス研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月10日 13:00〜16:40 C棟 3F C308講義室 座長 福島荘之介(電子航法研)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-2-1 |
大学での衛星測位に関連する研究活動の紹介
久保信明(東京海洋大) |
BI-2-2 |
準天頂衛星システム:センチメータ級測位補強サービスの運用・評価状況
○宮 雅一・藤田征吾・佐藤一敏・塩野隼人・太田晃司・上原晃斉(三菱電機) |
BI-2-3 |
準天頂衛星システム「みちびき」とスマートフォンを活用した通信途絶状況下における避難支援情報サービスの研究開発
○西浦升人・濱田高志・湯村 晶・相川進一・大内夏子・平野 剛・佐藤 壮(構造計画研) |
BI-2-4 |
衛星測位と空間情報
細井幹広(アイサンテクノロジー) |
本発表では、日本国内の様々な大学で行われている衛星測位(GNSS)に関連した研究活動について簡単に紹介します。本稿で紹介できる例はもちろん全体の活動の一部であり、全て網羅しているわけではありません。衛星測位技術は社会基盤の1つになりつつあり、広範囲な分野で利用されている。昨今、廉価版で高性能な受信機が世の中にでてきたこともあり、cm級の精度がより広く社会に浸透するチャンスが到来している。
衛星測位に関連した研究活動を、大きく2つに分類すると、衛星測位技術の結果を応用した利活用の分野と、衛星測位技術の性能そのものを改善させる活動に分かれる。衛星測位技術の結果を応用した分野は非常に広範囲にわたっており、本稿のターゲットとしていない。本稿では、特に衛星測位技術の性能そのものを改善させる活動について紹介する。
センチメータ級測位補強サービス(CLAS; Centimeter Level Augmentation Service)は、準天頂衛星(QZSS; Quasi-Zenith Satellite System)のL6信号を使用して、センチメータ級の位置精度が得られる測位補強情報(L6メッセージ)を日本全国に送信するサービスである。2018年11月より準天頂衛星4機体制でのサービスを開始した.本報告では、サービス開始後の運用および性能評価状況を報告する。
著者らは,通信途絶状況下でも国民一人ひとりを対象とした災害関連情報の収集・配信が可能なシステムの研究開発に取り組んでいる.本稿では,スマートフォンによるアドホック通信技術「スマホdeリレーⓇ」と準天頂衛星システム「みちびき」が提供する衛星安否確認サービス「Q-ANPI」を連携した情報収集システム、ならびに準天頂衛星システム「みちびき」が提供する災害危機管理情報通報サービス「災危通報」を連携した情報配信システムの研究開発について紹介する。
準天頂衛星、マルチGNSSにより、高精度な衛星測位がより身近になり、自動走行をはじめとした様々な分野での利用が期待されている。一方地図等の空間情報は、決められた元期での位置情報で作製されているため、衛星測位による今の位置とは経年変化による差異が生じてしまう。このことは高精度位置情報の利活用において大きな障害となる。そこで電子基準点(GEONET)の情報を基に地殻変動量を推定したパラメータを利用し、衛星測位と空間情報の整合性を図る。この手法による位置情報成語の評価結果を紹介する。
休 憩(15分) 座長 久保信明(東京海洋大)
BI-2-5 |
道路インフラの維持管理における衛星測位の利活用
○中西良成・矢部明人(構造計画研) |
BI-2-6 |
GPSを活用した列車接近警報装置
○山田慎吾・金子拡企(JR東日本)・八木 遵(日本電設工業) |
BI-2-7 |
時刻同期におけるGNSS利用と脆弱性対策
橋本邦彦(古野電気) |
BI-2-8 |
雑誌特集と入門キットから見たRTK測位の現状
内門和良(CQ出版) |
衛星測位を活用した道路インフラの維持管理手法として,車載型センシングがある.車載型センシングは車両に設置したGPSやセンサを用いて収集・計測したデータ(プローブデータ)による点検・診断手法である.本稿では路面,橋梁および橋梁のジョイントの点検・診断の事例を紹介し,その中で見えてきた車載型センシングにおける衛星測位の課題について整理する.
列車接近警報装置は線路内で作業をする係員に列車の接近を通知する装置である。これまで弊社では軌道回路により列車在線位置を検知するTC型無線式列車接近警報装置を活用してきたが、軌道回路のない線区では列車接近を検知するツールがない状況にあった。そこで、GPSにより列車在線位置と係員位置を把握して、列車の接近距離が一定距離まで接近した場合に警報を鳴動させるGPS列車接近警報装置を開発し、2016年度より使用開始している。
本稿ではGPS列車接近警報装置の概要と導入線区の特情に対応した機能について報告する。
GNSSを利用した高精度時刻同期技術は,移動体通信・放送・金融取引などで使用されている.特に移動体通信においては,この技術を用いたTDD(Time Division Duplex)方式が普及してきており,第5世代移動体通信でもこの方式が採用される.しかしGNSSの利用は,都心部等で発生するマルチパスによる性能劣化と,衛星からの秘匿性のない微弱信号を使用することに起因する脆弱性が大きな問題となっている.
本講演ではTDD方式に求められる時刻同期性能について説明し,これらの問題への取り組みについて紹介する.
センチメートル精度の衛星測位技術RTKをエレクトロニクス分野の月刊誌で取り上げ,同時にRTK対応受信機のキットを販売したところ,キットの売れ行きは良く,多くの人に興味を持ってもらえている,と感じる.測量と農業では,すでにRTKを実際に使っている人も多い.ただし,基準局が必要というRTKの特性上,手軽に試せる状況からはまだ遠く,キットを購入しても試せていないという話も聞く.無料で使える基準局の設置に向けて今後もサポートは続けたい.
BI-3. 小型・超小型衛星とそれを支える通信利用技術
(衛星通信研専)
9月11日 9:00〜11:30 C棟 1F C101講義室 座長 筋誡 久(NHK)
講演時間:各25分
BI-3-1 |
超小型衛星が切り開く宇宙通信の未来
冨木淳史(JAXA) |
BI-3-2 |
小型地球観測衛星のためのX帯2Gbps超高速ダウンリンクのRAPIS-1衛星による軌道上実証
○齋藤宏文(JAXA)・金子智喜(東大)・渡邊宏弥(慶大)・河野宜幸(東大)・村上圭司・國井喜則・友田孝久(JAXA)・平子敬一(慶大)・中須賀真一(東大)・白坂成功(慶大) |
BI-3-3 |
CubeSat「NEXUS」によるアマチュア衛星通信評価
○中村壮児・山田晃一郎・佐藤 陸・中村涼太・藤井 瞳・宮崎康行(日大) |
BI-3-4 |
超小型衛星-地上間光通信のための軌道決定精度の解析
○竹中秀樹・國森裕生・豊嶋守生(NICT) |
BI-3-5 |
衛星搭載レーダによる降水観測の現状と小型化の検討
○高橋暢宏(名大)・古川欣司(JAXA) |
BI-3-6 |
小型衛星に関する周波数調整
福島 聡(宇宙技術開発) |
近年、地球観測や科学観測、技術実証といった目的で超小型衛星がさかんに打ち上げられるようになり、これに伴って搭載の無線通信機器の発展と進歩はめざましいものがある。特に民生品を活用したDual use技術により小型軽量化が取り組まれており、また通信速度も向上して地上の移動体通信機器さながらの様相となってきている。これまで筆者が経験した開発をふまえまた海外の技術動向も交えて、将来の超小型衛星の無線通信機器がどこに向かっていくかを概説する。
近年、光学観測やレーダー観測を行う小型地球観測衛星コンステレーションミッションが重要となってきている。特にレーダー観測では、観測データダウンリンク量は光学観測の1桁以上大きくなる。この状況に対応するために、X帯で2-3Gbpsの超高速ダウンリンク通信システムを内閣府の革新的研究開発プログラムImPACTで搭載送信機と地上アンテナ・復調器を開発した。この送信機をJAXA革新小型衛星1号機に搭載されている。本講演では、送信機からの信号をJAXA臼田10mアンテナにて受信し、ソフトウェア復調した結果を報告する。5月末までのところ、右円偏波チャンネルで64APSK変調による1.3Gbps、左円偏波チャンネルで16APSK変調による0.65Gbpsの受信復調に成功している。
CubeSatは,電力との兼ね合いから高速な通信機を搭載することが難しく,そのほとんどが低軌道で通信時間も確保できないため,効率的な通信が求められる.その回線の多くはアマチュア無線帯で,日本大学とJAMSATが共同開発したCubeSat「NEXUS」も同周波数帯を用いている.我々はCubeSatで効率的な通信を行うにあたり有益な情報を,運用者,設計者に提供することを目的とし,NEXUS搭載のFSK送信機等を用いて,通信評価を行った.その結果を示すと共に,地上局に新しく導入した偏波ダイバーシティ方式と,従来の円偏波方式とで通信評価を行い,偏波ダイバーシティ方式が有効であることを示す.
近年,衛星機器に搭載されるセンサ類の高性能化に伴い,衛星通信における通信速度の向上が求められている.現在,宇宙通信で広く使われている電波通信においては,電波干渉問題やキャリア周波数の制限などから,通信速度の高速化は困難である.そのため,解決策の一つとして衛星光通信が注目されている.
光は周波数の高い電磁波であるため,指向性が高い特長がある.そのため,光の広がり角度が狭いと衛星から地上局へのポインティング精度も高くする必要があり,衛星-地上間光通信ではその衛星から地上局へのポインティング精度を補うために,ビーコン光方式と呼ばれる方式が広く用いられている.
ビーコン光の拡がり角度は衛星軌道決定精度よりも広くすることが望ましいが,ビーコン光を広くすると広くすることによる衛星搭載光通信機器からの追尾エラー量が多くなるし,ビーコン光のパワーも必要となるため,精度の高い軌道情報があることが望ましい.
衛星GSP情報から生成した軌道情報と公開されているCelesTrakのTLE情報の比較を実施し軌道精度がどの程度なのか解析をする.
本報告では、熱帯降雨観測衛星(TRMM)や全球降水観測計画(GPM)など、日本が技術をリードした衛星搭載降水レーダの現状を紹介するととともに、将来の継続的な観測に向けた検討について紹介する。特に、近年技術進歩の発展の著しいCubeSatなどや低コスト化を目指した小型衛星の利用について、ハードウエアのフィージビリティや降水観測において重要なサンプリング効率についての検討結果を示す。
近年小型衛星の低コスト化、JAXAや海外ロケットによる相乗り衛星の利用機会増加、及び海外含むベンチャー企業の出現等、小型衛星の打ち上げに関心が寄せられている。
一方で衛星の打上げに際し、衛星通信を行うための周波数や軌道位置の利用について、総務省が日本の窓口となり事前の国際調整並びに無線局審査手続きを行っている。このための連絡調整には多くの時間が必要であり、慣れていないことも多く、小型衛星を新たに打ち上げようとする者にとって負担となることが多い。これら周波数利用に関わる手続きの内容について述べる。
BI-4. 電磁波吸収・遮へい材料による最新のEMC対策技術・評価法
(環境電磁工学研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 13:00〜16:20 B棟 2F B207講義室 座長 原田高志(トーキンEMCエンジニアリング)
講演時間:各30分
座長挨拶:5分
BI-4-1 |
人工材料を用いる電波吸収体・電磁遮へい材の設計と評価
○山本真一郎・畠山賢一(兵庫県立大) |
BI-4-2 |
円形パッチ配列電波吸収体の入力インピーダンスのパッチ間結合依存性
○須賀良介(青学大)・荒木純道(東工大)・橋本 修(青学大) |
BI-4-3 |
印刷とめっきで作製した人工磁性体の透過・反射特性
○伊藤盛通(阪技術研)・梅本祐生・喜多村康一(太洋工作所)・産一盛裕(奥野製薬工業)・山本真一郎・畠山賢一(兵庫県立大) |
近年では,5G,自動運転に代表されるように,使用電磁波の周波数帯がミリ波を含む高周波帯まで拡張されてきており,新たなEMC対策材料としての電波吸収体,電磁遮へい材の開発・評価法の確立が急務となっている.
本報告では,通常の自然界には存在しない人工材料(ここでは,金属線や金属パターン等を2次元あるいは3次元に周期配列した構造のことで,それらの電波的特性が自然界に存在する通常の導電材や誘電体,磁性体とは大きく異なる性質を持つものを指す)を用いた最新の電波吸収体,電磁遮へい材設計例および評価事例を紹介する.
誘電体基板上に金属エレメントを周期配列した電波吸収体が注目されており,様々な付加価値を持つ電波吸収体が報告されている.本研究では,隣接するエレメント間の電磁界結合が電波吸収体の入力インピーダンスに与える影響について述べる.
電磁ノイズ対策向けの透過・反射制御素子とするため,ブロードサイド結合スプリットリング共振器からなる人工磁性体について,より作製しやすい新規の単位構造を考案した.スルーホール加工を施した樹脂基板上にめっきと印刷で試料を試作した.誘電体層の材料を変えた2種類の試料について透過・反射係数を測定した結果,どちらも磁界がスプリットリングに直交する配置でのみ共振により透過・反射係数が変化したことから,試料が人工磁性体として機能することを確認した.また、誘電体層にBaTiO3微粒子を用いた試料では単位構造の寸法が共振時の波長に対して1/45以下にまで小型化できた。そして今回の試作と測定を通して,生産性が高い加工技術であるめっきと印刷によって人工磁性体からなる透過・反射制御素子が作製できることを確認した.
休 憩(15分) 座長 須賀良介(青学大)
BI-4-4 |
高速スイッチングインバータ機器による不要電波の広帯域化に対応したノイズ抑制材料実装技術と受信性能評価技術
山口正洋(東北大) |
BI-4-5 |
QAM-OFDM変調ディジタル無線通信における多層・複合材料の電磁波遮蔽の評価法
○知念幸勇(GLEX)・石原杏奈・知名紗也加・金城伊智子(沖縄高専) |
BI-4-6 |
妨害波測定用暗室の評価方法における課題と考察
○原田高志・佐藤 稔・青木 斎・志田浩義(トーキンEMCエンジニアリング) |
周波数利用のひっ迫する700MHz から6GHz までの周波数帯において、(ア)受信部での不要電波の影響を10dB以上抑制する技術、(イ)ノイズ発生源での高調波ノイズの発生と伝搬を10dB以上抑制する技術,及びこれらを効率的かつ効果的に実施するため(ウ)ノイズ発生源の特定や対策による効果を定量的かつ高精度に測定・評価する光磁気プローブ技術等を開発した。(エ)SiCやGaN等の高速スイッチング素子によるワイヤレス給電用インバータ装置を模擬送電設備として構築し、-170dBm/Hzの高感度測および移動通信システム性能を指標とした電波環境試験手法および試験環境を確立し、(ア)~(ウ)までの技術を連携して効果的なノイズ低減対策を実現した。本発表はその概要と、材料技術によるEMC対策技術・評価法を中心に報告する。
5G,WiMAXなどのディジタル無線通信の普及・進展に伴い,周囲環境における様々な材料による通信品質への影響が懸念されている.2.5GHzおよび5GHz帯256QAM-OFDM変調信号の送受信において,送受信アンテナ間の多層構造・複合組成材料による受信電力,エラー量(EVM)の変化を調べた.ディジタル無線通信では受信信号レベルが大きくても,データ信号の識別・再生が不十分だとEVMが急激に上昇しデータ再生ができない.この最小受信感度(EVM閾値電力)は信号変調様式,受信回路の性能に依存する.システムシミュレーションと数値計算において多層・複合材の電波遮蔽率とシステム雑音を組み込むことで、通信品質の設計が可能であることを示した.
ディジタル機器におけるクロックの高速化や車載電子機器などの製品の多様化に対応し,様々な手法の放射妨害波(Radiated Emission: RE)の試験が行われるようになった.REの測定では,サイトの特性が試験結果に影響するため,規格で定められた方法にしたがってサイトの性能評価を行うことで、試験場として一定の品質を担保する.
サイト評価手法に関しては規格や業界団体のWG,また学会などで課題や新たな評価手法について議論がなされている.我々は車載装置のRE測定サイトの評価手法として議論が進められているCISPR25 ANNEX JのロングワイヤアンテナによるALSE(Absorber-lined shielded enclosure)性能検証(150 kHz~1 GHz)に関し,複数のALSEにおいて評価を行い,その課題を確認するとともにその解決に向けた考察を行ったので報告する.
BI-5. 生体センシングとモバイルインテリジェンス
(センサネットワークとモバイルインテリジェンス研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月12日 13:00〜16:55 B棟 1F B108講義室 座長 石原 進(静岡大)
講演時間:各30分
座長挨拶:5分
BI-5-1 |
多様な社会に適応する生体センシング支援
◎湯田恵美(東北大)・早野順一郎(名古屋市大)・吉澤 誠(東北大) |
BI-5-2 |
Sensing wear「hitoe」とICTによる医療・スポーツ・安全分野の生体モニタリング
塚田信吾(NTT) |
BI-5-3 |
大量運動者からのリアルタイム生体情報収集を実現する無線ネットワーキング技術
○四方博之(関西大)・原 晋介(阪市大)・川本康貴・濱上卓磨(OKI)・宮本龍介(明大)・島崎拓則・奥畑宏之(ソリトンシステムズ) |
少子高齢化の中で,現代社会では,多様な人材が活躍しながら変化していくことが求められています.生体センシング技術は,これまで心拍や呼吸,活動度など生体センサで計測されたデータを組み合わせて分析することで,安心安全な社会に大きく寄与し,私たちの暮らしの多くの領域を支えてきました.ヒトの健康状態をモニタリングし,その情報をリアルタイムに解析することは,ヒトの生産活動を支援します.そして快適性や集中度の変化を検出することで,リスクの検知を可能としました.女性性周期の同定,小児熱中症の予兆検出,ドライバの眠気推定,ヒトの情動推知など,私たちは社会に生きる多様性と高齢化社会を見据えて,新しいセンシング技術に求められるものは何かについて研究を進めています.
本講演では,生体信号処理の解釈と応用について,また,生体ビッグデータ分析からデータの特性とデータ間の関連性
を描出することで明らかになったヒトの生理学的特性について,工学や医学,情報学に跨る学際的な生体センシング研究
の方向性についてお話します.
学校体育や運動会等で運動を行っている児童・生徒やスポーツ選手の生体情報を取得することで、運動者の病気・怪我の予防や運動能力の把握が可能となる。この生体情報モニタリングを実現するためには、大量の運動者の生体情報をリアルタイムかつ正確に収集するシステムが必要となる。本稿では、我々が研究開発を行っているリアルタイム生体情報収集システムについて、特に無線ネットワーキング技術の観点から述べる。
休 憩(15分) 座長 金井謙治(早大)
BI-5-4 |
スマートフォンからのストレス状態推定に関する取り組み
深澤佑介(NTTドコモ) |
BI-5-5 |
Closed-Loop てんかんケアの実現に向けたてんかん発作予知アルゴリズムの開発
藤原幸一(名大) |
BI-5-6 |
生体情報解析を導入した次世代AI技術の構築
◎長谷山美紀・小川貴弘(北大) |
BI-5-7 |
ニューロマーケティング活用事例
神谷俊隆(電通サイエンスジャム) |
メンタルケアは世界的な課題となっている.精神面での健康を維持するためには,自身のストレス状態を正確に把握することが重要である.この課題に対して,われわれは,スマートフォンを用いてストレス状態を推定する方法を提案してきた.現在,スマートフォンは一般に使われており,もし,日々の使われ方からストレス状態を推定することができれば,早期にユーザに対策を促すことが可能になる.本講演では,次の2件の研究成果について報告する.まず,アンケートを正解データとしたスマートフォンからの不安度の推定について報告する.次に,生理指標を正解データとしたスマートフォンからのストレスの推定について報告する.
てんかんとは,大脳ニューロンの過剰な放電に由来する反復性の発作を特徴とする慢性の脳疾患であり,このうち30%以上のてんかん患者は,抗てんかん薬を服薬しても,てんかん発作を抑制できない難治性てんかんを患っている.てんかん発作を発作起始前に予知できれば,事前の介入による発作抑制あるいは軽減ができると期待される.臨床上のてんかん発作が起始する前に,てんかん発作に伴って発生するてんかん放電が自律神経系を支配する脳幹に影響を与え,心拍変動(HRV)も変化することが報告されている.本発表ではこれまでに我々が開発してきたHRV解析と機械学習を融合たてんかん発作予知アルゴリズムの概要について述べる.
本発表では,生体情報解析を導入した次世代AI技術の構築について紹介する.これまでに著者らは,IoT技術に基づいて取得可能なった多様な生体情報から,マルチメディアコンテンツの意味理解のみならず,ユーザの専門知識や好みの推定を可能とするヒューマンセントリックAI技術の実現に関する試みを行ってきた.さらに,本技術に基づいた次世代のマルチメディア情報推薦システムを構築し,実証実験を行っている.本発表では,生体情報解析を導入した次世代AI技術の構築に関する試みについて述べるとともに,著者らが実現した新たな情報推薦システムについても紹介する.
脳波からリアルタイムに感性情報を読み取ることができる感性把握技術を活用した新しいコミュニケーション体験や、それらを様々なビジネスに活用する可能性や事例等についてご紹介します。
BI-6. 将来デジタルエコシステムの構築に向けたネットワークプラットフォーム
(デジタルサービス・プラットフォーム技術特別研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月10日 13:00〜16:50 C棟 2F C202講義室 座長 上田清志(日大)
講演時間:各35分
座長挨拶:5分
BI-6-1 |
デジタル取引の信用を支えるアイデンティティ流通技術
鈴木 大・高 健二・○今井悟史(富士通研) |
BI-6-2 |
IoTリファレンスアーキテクチャーに基づく次世代CPS
川添博史(東芝) |
BI-6-3 |
パナソニックが目指すくらしアップデート業 〜Vieureka PFが実現する世界〜
◎宮崎秋弘・藤田隆久・藤田真継(パナソニック) |
近年,シェアリングやマッチングサービスなど,企業や個人の信用を必要とする新しいサービスが増えてきている.一方で,経歴や資格などの本人情報(アイデンティティ)を詐称する問題が増えており,高信頼なアイデンティティの流通が重要になる.我々は,デジタル世界で繋がるユーザのアイデンティティの信用性を把握する仕組みとして,第三者によるアイデンティティの証明を流通し,個々に取引するユーザ間の関係性を使って,それらの信用を確認可能にする新たなアイデンティティ流通技術 (IDYX:IDentitY eXchange) を開発した.本発表では,IDYX技術の仕組みを紹介し,今後のデジタルサービスを支える信用基盤としての可能性に関して述べる.
東芝では,CPSのリファレンスアーキテクチャーとして「TIRA (Toshiba IoT Reference Architecture)」を策定し,ドメイン非依存な部分の再利用性を高める共通コンポーネント化の取り組みを始めている.本稿ではその際の技術課題について考察する.
パナソニックのVieureka(ビューレカ)プラットフォーム(以降、Vieureka PF)は、多様な画像認識アプリケーションをインストールできるIoTカメラを用いて、さまざまな映像メタデータを手軽に収集、分析、活用できるプラットフォームである。Vieureka PFを用いることにより1000台を超えるカメラを使ったシステムの管理ができるほか、応用システムとして店舗内の来客の動線解析や、オフィス内での従業員管理など、業務改善や新たな価値発見のためのシステムを提供できる。
休 憩(15分)
BI-6-4 |
Intentに基づくITサービスの構成設計と機械学習の活用
○黒田貴之・桑原拓也・丸山貴志(NEC) |
BI-6-5 |
Society5.0を実現するデータ流通プラットフォームの取組
○木下雅文・栖川 淳(日立) |
BI-6-6 |
API/マイクロサービスの連携を促進するデジタルエコシステムの構築に向けて
○荒川伸一・杉浦満美・村田正幸(阪大) |
将来デジタルエコシステムの構築に向けたネットワークプラットフォーム
Society 5.0の実現に向けて、民間企業、国、自治体などに散在するデータを、組織間を越えて連携・活用し、新サービス/産業の創出等に活かす取組が加速している。しかしながら、組織を越えたデータ連携/活用するためのデータ流通には、安全性の担保されたデータ共有方法、個人情報のガバナンス管理等、様々な課題が存在している。また、データ流通は、活用目的、データ属性/量などの要件が全く異なる。そこで、我々は上記課題に対し、データ流通のビジネス/実装形態を整理し、それぞれアプローチを分け、実証実験とそれを実現するプラットフォームの研究を推進している。本発表では、データ流通プラットフォームに関する我々の取組を紹介する。
ネットワーク仮想化技術の進展を背景に、有無線インフラ上でネットワークスライスを切り出し、スライス上で(マイクロ)サービスを展開するネットワークシステムが注目されている。最近では、企業等が抱える情報処理やデータ提供そのものを(マイクロ)サービスとしてAPI 化し、APIを用いてサービスを連結し新たな価値を生み出すAPI エコシステム /デジタルエコシステムの概念も登場している。今後はネットワーク化されたサービスを連携させ、新たなサービスを創発するネットワークシステムの構築が期待される。本稿では、API提供者らの連携形態に関するシンプルモデルを導入し、APIエコシステムを発展させるための方策を述べる。次に、シンプルモデルでは捉えられない事項を今後の展開、および、今後の課題としてまとめる。
BI-7. Society 5.0時代のものづくりを支える通信技術
(通信方式研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月12日 13:00〜16:50 C棟 3F C301講義室 座長 中里秀則(早大)
講演時間:各30分
座長挨拶:5分
BI-7-1 |
制御システムに対するセキュリティ強化の取り組み~CSSCの挑戦~
村瀬一郎(制御システムセキュリティセンター) |
BI-7-2 |
無線ネットワークの冗長性を活用した高信頼・高セキュリティ通信
○雨澤泰治・周東雅之・熱田 隆・佐藤慎一(モバイルテクノ) |
BI-7-3 |
リアルタイムイーサネット技術(CC-Link IE TSN /e-F@ctory)と今後の展望
有馬亮司(三菱電機) |
東京オリパラを控え,サイバーセキュリティに対する
注目度は非常に高くなっている.特に世の中で注目され
るサイバー攻撃の対象は,インターネットに接続されて
いる情報システムである.一方,重要インフラやビル等
社会の基盤を支える制御システムは,近年サイバーセキ
ュリティ上の重要性が俄に脚光を浴びている.本稿では,
制御システムのセキュリティに関して,脅威の動向と対
策と研究開発の方向性を述べる.
Society 5.0で最も期待されている産業分野は製造現場であるが,製造現場には多種多様な無線機器混在による電波干渉,時々刻々変化する無線環境,産業機械からの雑音など安定した無線通信を困難にする課題が存在する.
それらの課題を解決する為に,我々は無線ネットワーク内に存在する時間・周波数・空間・経路・誤り制御などの冗長性に着目し,冗長性を積極的に活用した高信頼・高セキュリティ通信を検討している.本稿では開発事例2種と現在取組み中の内容についてご紹介する.
三菱電機が推進する、リアルタイムイーサネット(CC-Link IE TSN)とそれを活用したFAソリューション"e-F@ctory"の現状と今後の展望について紹介する。
休 憩(10分) 座長 山浦隆博(東芝)
BI-7-4 |
5Gの標準化動向
渡辺伸吾(KDDI) |
BI-7-5 |
Society5.0 時代における工場ネットワークを支えるネットワークスライシングの検討
◎宮坂拓也・北原 武(KDDI総合研究所) |
BI-7-6 |
工場ネットワークのSDN化
永田篤志(NEC) |
BI-7-7 |
5Gの製造業への適用の可能性
藤岡雅宣(エリクソン・ジャパン) |
挨拶:5分
Society 5.0で実現する社会では、IoTで全ての人とモノが繋がり、今まで以上に通信が重要な役目を果たすことになる。ビッグデータ、AIの活用に必要な大量の情報共有には5Gが必要不可欠となってくる。本稿では、Society 5.0の実現を支える5Gに関する標準化の動向を説明する。
Society5.0 時代における工場ネットワークは,多数のロボットやセンサが種々のアクセス回線を利用して様々な相手と通信を行う複雑なネットワークになることが見込まれる.
そのような複雑なネットワークにおいて,工場内の各アプリケーションの多種多様な通信要求を満たすことが重要となり,その実現手法であるネットワークスライシングについて現在様々な団体で議論されている状況である.
本稿では,各標準化団体で検討されているネットワークスライシングに関する手法を紹介した後,ネットワークスライシングを工場ネットワークに適用する場合のネットワークアーキテクチャについて論ずる.
“人口減少”の社会的背景やグローバル市場の激化を受け、製造業界では工場の“IoT”導入による自動化/効率化が試行されている。しかし、実現化に際してはいくつものハードルが存在する。その中で、工場のネットワークインフラをどのように最適化するかは重要な検討項目の一つである。
工場のネットワークに“IoT”を導入することは、従来のサイロ型かつクローズドであるネットワークを複雑化させ、オープン化によるセキュリティリスクの増大をまねく。
この解決手法として、工場ネットワークの“SDN”化が有効である。SDNが持つ“ネットワークを仮想化する特長”を利用することで、“セキュアに分離”されたネットワークを“スピーディ”に払い出すことを可能とする。
5Gは人が利用するブロードバンドサービスだけではなく、様々な産業界のデジタルトランスフォーメーションのために利用することを視野に入れている。特に製造業では、5Gを利用して作業の自動化や機械の監視、予防保全などにより、効率の向上、省力化を図ることによる生産性を向上させることが期待されている。特に、低遅延で高信頼のミッションクリティカル通信機能や広帯域性が重要な役割を果すと考えられている。そこで本講演では、5Gの性能面での特長と期待される市場規模について触れた後、製造業への5Gの応用の可能性とユースケース、エリクソンが進めているフィールド試験の概要とその結果などについて論じ、5Gの持つ大きなポテンシャルについて展望する。
BI-8. どこまで広がる?!QoE
(コミュニケーションクオリティ研専)
9月10日 13:00〜16:50 C棟 4F C403講義室 座長 矢守恭子(朝日大)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-8-1 |
QoE研究の可能性
林 孝典(広島工大) |
BI-8-2 |
生体情報を利用した映像視聴者のQoE推定
亀山 渉(早大) |
BI-8-3 |
NIRSによるVR評価の紹介
○戸村 良・長谷川 清(NeU) |
BI-8-4 |
NIRSを用いたニューロマーケティングと今後の展望
小路将徳(NeU) |
本稿では,情報通信サービスに対するこれまでのQoE研究の到達点を評価技術の標準化動向から振り返り,これからのQoE研究の発展の方向性について期待を述べる.
本講演では、映像視聴者の主観品質評価に焦点を当て、アンケートによる主観品質評価取得における課題、並びに、主観品質評価を得る際に考慮すべき課題を述べ、生体情報を利用したQoE推定に関する筆者らの取り組みを紹介する。遅延あり及び異なったビットレート映像のQoE推定では、ユーザの映像に対する興味度がQoE推定精度に大きく影響すること、モバイルユーザのコンテクスト推定では、高い推定精度が得られたと共に生体情報の有効性が高いことが分かった。今後の課題として、様々なユーザコンテクストを考慮したより高精度なQoE推定手法に取り組む予定である。
実生活では高解像度なライブ映像配信やスポーツ生中継配信、デジタル広告などの5Gを取り巻く環境でビジネス化が促進されている。5Gを利用したビジネスでサービス開発していくため、ユーザーエクスペリエンスの向上を目的としたユーザーの体感や感性を常に意識していく必要があることは周知の通りである。本発表では、ユーザー体感品質(Quality of Experience, QoE)の評価を考えていく一助となるように、近赤外分光法(Near-infrared spectroscopy, NIRS)によるVR評価に焦点を当て紹介する。
近年、脳活動に伴う生体指標を商品開発や広告宣伝などのマーケティングに取り入れるニューロマーケティングが注目されている。
現在すでに、商品開発においてユーザビリティの評価や脳科学の知見の導入に、広告宣伝においてはCMなどのクリエイティブの最適化などに、幅広く使われている。
これらの検証は多くの場合、綿密に計画された実験室で行われている。一方ICTの発展により、日常生活における脳活動計測が可能になってきている。このことにより、今後、消費者の購買プロセスの解明が進み、ニーズの先取りや商品に興味を持つタイミングに合わせた広告の提示などの技術が発展すると考えられる。
休 憩(10分)
BI-8-5 |
視聴者の興味度・興味内容の推定へのこれまでの取り組み
サイモン クリピングデル(NHK) |
BI-8-6 |
生体インタフェースhitoeの医療スポーツ安全分野への展開
塚田信吾(NTT) |
BI-8-7 |
QoEにかかわるユーザの情緒的側面の心理的測定について
谷口高士(大阪学院大) |
BI-8-8 |
QoE定量化への心理学的アプローチ
新井田 統(KDDI総合研究所) |
パネル討論(15分)16時35分から開始です。講演者全員による討論となります。
テレビ番組の視聴者は番組全体または番組の内容毎に対してどれ位の興味を持ち、どこに注視をするのかを推定するアプローチについて述べ、視聴者の興味内容に合うパーソナライゼーションのためにその推定結果の利用と課題についてディスカッションする。
我々はナノファイバと導電性高分子の複合繊維による生体電極”hitoe”を開発した。”hitoe”は通常の布に近似した肌触り、低抵抗、高い保湿作用による皮膚導電性の安定化により、生体信号の低雑音、長時間記録が可能である。着るだけで検査が可能なhitoeにより、1週間から数ヶ月間の長期心電図検査が一般化し、重篤な心疾患の早期診断が期待される。hitoeは筋電図の測定にも適しており、2020に向けアスリートのパフォーマンス評価やトレーニングへの応用を進めている。さらにhitoeとモーションセンサの同時計測のデータの信号処理や機械学習により、作業者の安全管理や、乳幼児や高齢者の安否確認への応用を検討している。
音や映像の再現信号の品質は非常に高くなっている.しかし,実際に人が見聞きして品質の違いが分かることと,いっそうの心地よさや,深い理解や,共感,感動などが得られるかどうかは,別の問題である.筆者は,音響コンテンツ再生における物理的な品質やその知覚に加えて,ユーザである聴取者の体感品質(QoE)の情緒的側面をより多面的に捉える指標のひとつとして,臨場感・超臨場感コミュニケーションにおける聴覚的印象の測定尺度の開発を行った.音質などの印象と臨場感に関わる印象を測定する尺度,聴覚的臨場感の階層的尺度,および,それらを用いた測定例を紹介する.
人の心や行動を分析して理解する手法は,心理学の分野において発展してきた.近年では,学際的なアプローチで様々なテーマが研究されており,工学と心理学の境界領域が広がってきている.このため,工学研究においても,心理学的研究手法への理解が強く求められている.本発表では,筆者が行ってきたQoE(Quality of Experience:体感品質)の研究を題材として,人を対象とする研究のアプローチについて論じる.
BI-9. 光ネットワークとそれを取り巻く社会の未来を変える最先端技術特集~量子からテラヘルツまで~
(フォトニックネットワーク研専)
9月11日 13:15〜16:30 B棟 1F B107講義室 座長 大越春喜(古河電工)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-9-1 |
光による量子コンピュータの実現に向けて
富田章久(北大) |
BI-9-2 |
ネットワーク指向で捉える量子アニーリング
吉澤明男(産総研) |
BI-9-3 |
量子暗号技術:量子鍵配送ネットワークの現状と展望
武岡正裕(NICT) |
情報媒体としての光は環境との相互作用が小さいため損失が低く,また擾乱を受けにくいという利点があるが,同時にユニバーサル演算,記憶,集積化が難しいという欠点を併せ持っている.しかし,量子情報処理においては光の利点が欠点を上回る可能性がある.本講演では光の特徴を生かしたハイブリッド量子コンピュータのアーキテクチャを提案する.さらに,今後の光量子コンピュータ研究の進む方向を検討したい.
組合せ最適化問題の多くがイジングモデルに帰着可能であり特定の計算問題に依存しないメタヒューリスティクスが注目されている。本報告では自然界に着想を得た群知能と量子力学に基づく量子アニーリングの接点をネットワーク的視点から捉える。また、フォトニクスの役割についても検討したい。
量子力学の原理を活用した量子暗号技術は、量子コンピュータを含む如何なる計算機でも原理的に解読不可能なことが証明されている現状唯一の暗号方式である。ここでは、量子暗号の中心的な要素技術である量子鍵配送技術とそのネットワーク化について、研究開発や実用化・標準化に向けた取り組みの現状、課題と展望、また光通信技術との関わりなどについて紹介する。
休 憩(15分) 座長 古川英昭(NICT)
BI-9-4 |
究極の光通信媒体を実現する光ファイバ
長谷川健美(住友電工) |
BI-9-5 |
高精度光位相制御技術を用いた超多値QAMコヒーレント光伝送
○吉田真人・葛西恵介・中沢正隆(東北大) |
BI-9-6 |
テラヘルツ・ミリ波による超広帯域無線
川西哲也(早大) |
総合討論(25分)16時05分から開始です。講演者全員による討論となります。
情報通信の利用拡大とともに通信トラフィックは指数的に増え続けており,それを運ぶ光ファイバの生産量は年々拡大し,その性能も向上している.将来の光ネットワークでは,さらに増大するトラフィックを運ぶための大容量性に加え,暗号解読に対する安全性や,リアルタイム性の必要性が高まる.そのため,光通信媒体には大容量性,極低損失性,低遅延性に関する究極の性能が求められる.本講演では,そのような究極性能を持つ光通信媒体を実現する光ファイバ技術について議論する.
国内のインターネットトラフィックは年率約40%の勢いで増加を続けており、光通信ネットワークの更なる高速大容量化が喫緊の課題となっている。この需要に応えるため、近年の光通信においてはシャノン限界に迫る周波数利用効率を目指し、光の振幅と位相の両方に情報を乗せるデジタルコヒーレント光QAM伝送技術の研究が急速に進展している。我々は、2006年に高精度な光位相制御技術を用いて世界に先駆けて128値の高多値QAM伝送の研究に着手し、最近では1024~4096値の超多値QAMオフライン伝送ならびに256~512 QAMオンライン伝送を実現している。本講演では、我々の光位相制御技術とそれを用いた超多値QAM伝送について紹介する。
本発表ではミリ波・テラヘルツ帯を用いた高速無線通信システムの研究動向や消費電力の傾向について紹介し、将来期待される役割について議論する。
BI-10. データプレーンのオープン化とプログラマブル化
(フォトニックネットワーク研専、ネットワークシステム研専 共催)
9月10日 13:00〜17:00 B棟 1F B107講義室 座長 釣谷剛宏(KDDI総合研究所)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-10-1 |
光伝送装置のオープン化動向とNECの取り組み
○柳町成行・野口栄実・Emmanuel Le Taillandier de Gabory(NEC) |
BI-10-2 |
Open ROADMを含むOpen Optical Networkへの取組み
中村健太郎(FUJITSU NETWORK COMMUNICATIONS) |
BI-10-3 |
オープンかつ高可用な光レイヤの実現と普及を目指す サイバーフォトニックプラットフォームコンソーシアム
○石井紀代(産総研)・徐 蘇鋼・淡路祥成(NICT)・柳町成行・小倉直人(NEC)・桑原 隆・星田剛司(富士通)・吉兼 昇・釣谷剛宏(KDDI総合研究所)・竹房あつ子(NII)・工藤知宏(東大)・塩元公平(東京都市大)・並木 周(産総研) |
BI-10-4 |
伝送ネットワークにおけるオープン化、ディスアグリゲーション化動向とNTT Comにおける技術開発の取り組み
宮田直輝(NTTコミュニケーションズ) |
近年,大手通信キャリアや大手サービスプロバイダを中心に,通信網やデータセンター等で用いる光通信システムのオープン・ディスアグリゲーション化の動きが盛んとなっている.本報では,標準化,MSA等の最新動向について述べるとともに,オープン化へのNECの取り組みについて報告する.
データプレーンのオープン化とプログラマブル化
ネットワークのオーブン化活動の一つであるOpen ROADMは実用化のフェーズに入っている。Open ROADMの活動内容を含めたOpen Optical Networkへの取り組みについて紹介する。
ディスアグリゲートされた光レイヤの自動化を実現するプラットフォームを「サイバーフォトニックプラットフォーム(CPP)」と名付け,そのあり様について議論を行っている.本稿では,CPPのアーキテクチャ,および,キーとなる要素技術を紹介する.
近年、トランスポートネットワークの領域において、オープン化やディスアグリゲーション化といった、様々なオープン化の取り組みが進められている。デバイスの制御・監視においては、コミュニティでOpenConfigやTransport APIといった標準化が進められており、異なるベンダのデバイスを共通のモデルで制御できるようになりつつある。デバイスのデータプレーンにおいても、Open Line Systemやホワイトボックスパケットトランスポンダといった製品が登場し、要件に応じて様々なコンポーネントを組み合わせて構築することが可能になりつつある。NTT コミュニケーションズにおいても、柔軟・迅速に、新たなサービスや機能を提供することを目的として、必要な機能部/モジュールごとに再配置が可能なディスアグリゲーションアーキテクチャとSDN 技術を組み合わせた技術開発に取り組んでいる。本発表では、こうしたオープン化やディスアグリゲーション化に関する動向と、NTT コミュニケーションズが取り組んでいる技術開発の取り組み状況について説明する。
休 憩(10分) 座長 岡崎義勝(NTT)・中尾彰宏(東大)
BI-10-5 |
Kubernetesネイティブ インフラストラクチャとSDF (Software Defined Fabric)
杉山秀次(レッドハット) |
BI-10-6 |
高速なPCベースのICNフォワーディングエンジンの実装
武政淳二(KDDI総合研究所)・○小泉佑揮・長谷川 亨(阪大) |
BI-10-7 |
データプレーンのプログラミング言語P4の最新動向とキャリアにおける適応ユースケース
○武井勇樹・西木雅幸・西口雅人・武田知典(NTT) |
休 憩(10分)
座長 塩本公平(東京都市大)
パネル討論(40分)16時20分から開始です。講演者全員による討論となります。
In 5G era, many industries (service providers, enterprises, OTTs and public sectors) are facing open innovation based on open source in many areas. Some 5G mobile software vendors are implementing 5G UPF with FPGA in OpenShift/Kubernetes. A new network start-up announced the integration of Openshift/Kubernetes into its Software Designed Fabric as UPF.
This session will introduce the latest status of Data Plane/User Plane Function implementation and will discuss future data plane/ user plane(UPF) in 5G era.
Information Centric Networking (ICN) の名前ベースフォワーディングは、ソフトウェアの観点では処理不可の高さが、ハードウェアの観点ではCPUにおける命令実行やCPUとDRAM間のデータ伝送など複合的な処理が課題である。本研究では、ICNの一実現形態であるNamed Data Networking (NDN) に注目し、命令パイプラインの乱れを解析し、DRAMからのデータフェッチの待ちがハードウェア上のボトルネックであることを示し、ソフトウェア解析を通して、DRAMアクセス待ちがハッシュテーブルのアクセスで発生していることを示す。最後に、DRAMのアクセス待ちを隠蔽するNDNパケット転送処理手法を設計する。提案手法を含むNDNフォワーディングエンジンを実装し、高速なパケット転送を実証する。
SDNの次世代を担う技術として, P4 と呼ばれるオープンなプログラミング言語が, 近年注目されている. P4はパケットを受け取ってから, その中身に応じて処理を行い送り出すまで(データプレーン)の動作を記述する言語である.プロトコル非依存, ターゲット非依存, 再構成可能といった特徴を持ち,迅速で柔軟な機能開発が可能となる.本講演では, P4の最新動向について述べ, キャリアにおける適応ユースケースについて紹介する.
BI-11. 特殊光ファイバの研究動向とその応用事例
(光ファイバ応用技術研専)
9月10日 13:00〜16:40 C棟 3F C306講義室 座長 水野洋輔(東工大)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BI-11-1 |
マルチコアEDFを用いた光増幅特性
○高坂繁弘・前田幸一(古河電工) |
BI-11-2 |
特殊偏波保持ファイバ
○遠藤 豊・林 和幸・飛田智史・宮地正己・工藤 学(フジクラ) |
BI-11-3 |
充実型低損失・低遅延光ファイバとその応用
◎寒河江悠途・松井 隆・中島和秀(NTT) |
BI-11-4 |
ナノ/マイクロテーパー光ファイバとその他光ファイバ加工
○飯田秀徳・石原信之・都丸 暁(deltafiber.jp)・白田耕藏(電通大) |
これまで試作したMC-EDFとそれを用いたMC-EDFAの増幅特性を紹介する。
当社は, 長年にわたる PANDA ファイバの開発・製造実績を有しており, 本稿では当社の PANDAファイバ製品群の中から, 曲げ半径 5 mm 対応 PANDAファイバやTEC(熱拡散コア) PANDAファイバなどの特徴的な機能を有するものを数例取り上げて紹介する.
ネットワークサービスの多様化にあわせ、近年では伝送容量の大容量化に加え伝送路の低遅延化にも高い関心が集まっている。本稿ではコアを縮小した構造を検討し、従来の純石英コアファイバ以下の伝送遅延時間を汎用のシングルモードファイバと同程度の損失で実現したので報告する。さらに低遅延コアと従来の純石英コアを包含したマルチコアファイバを用いて、低遅延信号を利用したデジタル信号処理の遅延低減モデルを提案し、実現可能性を検討した結果についても示す。
高速通信や高度な情報セキュリティのためには量子情報技術が必要である.この技術の基本要素となる単一光子源実現のためには量子フォトニクス,特に単一光子生成に適用可能なナノ光ファイバ(ONF)が重要となる.低損失のONFを得るためには,コアモードカットオフ付近でファイバのテーパー角度を小さくすることである.この断熱条件に合うテーパー形状を実現する製造システムを開発し,伝送損失が0.1dB以下と小さく再現性に優れたONFやマイクロ光ファイバを実現したので報告する.
また,加工応用としてコアを熱拡散により拡大したTECファイバや異径コアファイバ同士を低損失で接続するMFDコンバート光ファイバ,クラッドエッチングについても報告する.
休 憩(15分) 座長 本田奈月(NTT)
BI-11-5 |
細径FBGセンサ埋め込みによるCFRP構造体の吸湿変形モニタリング
○北本和也・水谷忠均(JAXA) |
BI-11-6 |
中空光ファイバとそのヘルスケア機器への応用
松浦祐司(東北大) |
BI-11-7 |
低融点ガラス特殊ファイバの作製と赤外応用
○鈴木健伸・大石泰丈(豊田工大) |
BI-11-8 |
プラスチック光ファイバを用いた分布計測技術
○水野洋輔・中村健太郎(東工大) |
宇宙分野における構造体のモニタリング技術として,モードフィールド径及び被覆外径が細い特殊な光ファイバを人工衛星の構造部材に埋め込み,その微小変形を定量評価した事例を紹介する.
中空光ファイバを用いた中赤外分光システムの例として,非侵襲な血糖値測定を可能とするシステムの紹介を行い,現状の問題点や将来に必要となる技術などについて述べる.
近年,分子の基準振動と同じエネルギー領域であることからガスセンシング,非破壊検査,材料加工,分光計測等の幅広い応用が期待できることから光通信よりも長い波長を持つ赤外光用のデバイスへの関心が高まっている.しかしながら,光通信用のファイバで使われるシリカガラスは3ミクロンよりも長い波長の光を透過しない.私たちは赤外光をよく透過する低融点ガラスを利用した特殊光ファイバの研究を行ってきており,本講演では特殊ファイバの赤外での応用例として高コヒーレント中赤外スーパコンティニューム光発生とアンダーソン局在ファイバを用いた近赤外イメージ伝送について紹介する.
「記憶」機能を有する歪・温度分布センサ実現に向けての重要なステップとして、プラスチック光ファイバ(POF)中のブリルアン散乱のセンシング特性の解明と、高速ブリルアン光相関領域反射計(BOCDR)によるPOFを用いた歪・温度の実時間分布測定の実証について概観する。まず、1550 nm帯において、POF中のブリルアン周波数シフト(BFS; 約2.8 GHz)の歪・温度依存係数ともに、シリカ光ファイバと比べて絶対値がそれぞれ0.2倍、3.5倍であることから、POF中のブリルアン散乱は歪に依存しにくい高感度な温度センシングに利用可能であることを紹介する。また、POFに巨大な歪を印加した場合のBFSの特異な挙動(BFSホッピング現象など)についても紹介する。最後に、高速BOCDR法をPOFに適用し、温度の分布測定や動的歪の検出を実証した例を示し、今後の展開について議論する。
BI-12. 車両をつなぐ新たなネットワークインフラ
(インターネットアーキテクチャ研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月12日 13:00〜16:20 A棟 2F A214講義室 座長 中村 遼(東大)
講演時間:各30分
座長挨拶:5分
BI-12-1 |
Automotive Edge Computing for Connected Vehicles
○Lei Zhong・Ryokichi Onishi(TOYOTA) |
BI-12-2 |
コネクティッドカーを支える高効率なデータ収集技術の研究開発
◎高木 雅・森 航哉・田中裕之(NTT) |
BI-12-3 |
車両ビッグデータをネットワーク収容するための通信制御
○北原 武・宮坂拓也・市川孝太郎・鈴木理基(KDDI総合研究所) |
Many emerging services of connected vehicles, such as intelligent driving, Mobility as a Service (MaaS) based on cloud computing require vehicles to be connected to the clouds in order to facilitate the share of large amounts of data, not only between vehicles but also between vehicles and the cloud. Network capacity planning and traffic steering have become major challenges for mobile network operators due to the soaring costs associated with the exponential increase in data traffic. Edge computing is considered as a promising network and computing architecture to solve this problem in a local and distributed manner. As next-generation networks such as 5G are being standardized, we have a unique opportunity to ensure that future networks are designed and deployed to meet requirements of connected vehicles as well as develop a healthy ecosystem across the automotive and IT industry.
トヨタ自動車株式会社とNTTグループは、コネクティッドカー分野での技術開発・検証の協業を推進している。クルマから得られるビッグデータ活用による社会課題の解決や、新たなモビリティサービス提供を通じて、将来の持続可能なスマートモビリティ社会の実現をめざしており、2018年12月には実証実験も開始した。
本稿では、車載カメラで撮影した画像/動画データ、CAN(Controller Area Network)を流れるパケット、LiDAR機器で撮影した3次元点群データ、などを効率よく収集するための技術を紹介する。
車両ビッグデータの通信のうち,遅延耐性が高いものをネットワーク負荷が低いタイミングや場所で実施するように制御することで,ネットワークの利用効率を高めることが可能になる.筆者らは,MEC (Multi-access Edge Computing) を活用して上記コンセプトを実現するための提案をしており,実フィールドでPoC (Proof of Concept) を行った.本稿では,同PoCの報告をするとともに,ネットワーク負荷状況の予測結果を外部に公開し,車両側がその結果を参照しながら通信することでネットワークの利用効率を高めるシステムについても提案する.
休 憩(15分) 座長 山田祥之(NEC)
BI-12-4 |
大量車両、大量データのコネクテッドカーネットワークアーキテクチャと、モビリティサービス拡張時の運用課題へのソリューション
槇 晶彦(富士通) |
BI-12-5 |
リアルタイムに自動車の周辺情報を共有可能とする適応ネットワーク制御技術
岩井孝法(NEC) |
BI-12-6 |
データ中心アプローチにより車両をつなぐ
河野美也(Cisco Systems) |
大量の車両からの大量のデータ通信が発生するコネクテッドカーネットワークにおいてはデータがクラウドに集中することによる通信帯域の逼迫,クラウドの高負荷,及び車両に対するデータ通信時の通信遅延の問題がある。そこで,この問題を解決するためコネクテッドカーとのデータ交換をストリームデータで行なうダイナミックマップのためのエッジコンピューティングを利用したソフトウェアプラットフォームと通信アーキテクチャACCEANを提案。また、コネクテッドカーネットワーク運用における課題とソリューションも紹介。
今後のIoTサービスの普及に伴い,モバイルネットワークは,帯域や遅延等の要件の異なる多種多様なIoTデバイスの収容に対応する必要がある.交通事故の低減という社会課題の解決に向けて,モバイルネットワークを活用し,車両位置や交通カメラ画像等の交通情報をリアルタイムに共有するコネクテッドカーの実現が期待されている.本発表では、モバイルネットワークでの通信のリアルタイム性を高める,IoTアプリケーションの特性を理解して動的にネットワークリソースを最適化する適応ネットワーク制御技術を紹介する.
Although there is no clear definition of "data centricity”, in this session, we call an architecture considered and designed from the viewpoint of data collection, delivery, its processing/utilization and the feedback "data-centric architecture". Since it is not realistic to shift from the conventional method to the data-centric architecture in a jump, this session examines the approach, technology conditions, and methods for connected car system to shift to the data-centric architecture.
BI-13. オンライン診療の動向と情報通信技術の役割
(ヘルスケア・医療情報通信技術研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
9月11日 13:00〜14:55 C棟 3F C305講義室 座長 杉本千佳(横浜国大)
講演時間:指定以外60分
座長挨拶:5分
BI-13-1 |
オンライン診療実現のための遠隔医療基盤
近藤博史(鳥取大) |
BI-13-2 |
OPTiM遠隔診療の事例と技術紹介(50分)
○吉村英樹・山本直希・石川洋子(オプティム) |
日本の遠隔医療は1990年代の遠隔病理診断、遠隔放射線画像診断、2000年からの電子カルテ後、2009年から医療機関連携、2018年のオンライン診療保険収載により在宅医療、遠隔モニタリングの時代になった。これは医療の生活習慣病、予防医学に向かう方向と一致し、シームレスな日常情報取得と映像含めたビッグデータのAI処理やロボットの応用が期待される。医療のDigital Transformationと言われる、これら医療のニーズと技術的ニーズ、標準化の現状、最新のクラウド技術の経験を述べ、遠隔医療学会長として将来を展望する
BCI-1. データセンター間通信とその周辺技術
(光通信システム研専、レーザ・量子エレクトロニクス研専、光エレクトロニクス研専、光ファイバ応用技術研専 共催)
9月11日 13:00〜16:15 C棟 1F C102講義室 座長 井上 崇(産総研)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
BCI-1-1 |
NTTコミュニケーションズのDC間伝送システムの現状と今後への期待
伊達拓紀(NTTコミュニケーションズ) |
BCI-1-2 |
データセンター向け超多心光ファイバケーブル
佐藤文昭(住友電工) |
BCI-1-3 |
超多心光ファイバケーブル配線ソリューション
○中島俊彰・水戸部良一・武田力丸・高橋直紀・縣 克司・百津仁博・進藤幹正(フジクラ) |
BCI-1-4 |
データセンター間通信を支える光アクティブデバイス
○望月敬太・廣瀬芙紀子・川本洋輔・鈴木純一・長谷川清智(三菱電機) |
クラウドサービスの利用拡大により,引き続きデータセンタ間のトラヒックは急激に伸びており,大容量のトラヒックを効率的に流通させるために光伝送の活用が重要視されている.データセンタ間の光伝送のために用いる伝送システムには,より省スペース・省電力が求められることから従来のネットワークオペレータの用いる中継ネットワーク向けの伝送システムとはまた異なった要件に基づいている.
本稿では,データセンタ間向けの伝送システムと中継ネットワーク向けの伝送システムの差分について触れつつ,NTTコミュニケーションズのデータセンタ間伝送システムの現状と課題について述べ,さらに今後の光伝送の要素技術の技術発展により期待したい点について述べる.
近年クラウドコンピューティング等の進展により、大規模データセンター(以下、DC)の建設が進んでいるが、伝送容量の増大に備えるべく、DC間を結ぶ光ファイバケーブルの多心、高密度化の要求が高まっている。このような状況下、DC間を繋ぐケーブルは主に屋外ダクト内に配線されるため、限られたダクトスペースに光ファイバを高密度に詰め込む技術が重要である。そこで、柔軟性と一括接続性を両立する間欠12心テープを用いることで、光ファイバケーブルの高密度化、多心化を行うと共に、今回は中心にテンションメンバを有するスロット型構造を採用することで、曲げ方向性無く、可撓性に優れた光ケーブルを開発した。
光ケーブルの超多心化、高密度化に伴い、光クロージャや光融着架も同様に超多心化、高密度化が要求されている。また、多心接続作業には膨大な時間がかかる一方、データセンタ内やマンホール内等での作業可能な時間は限られることが多く、短期間での開通作業が要求される。そこで我々は超多心、高密度収容可能でかつ施工時間短縮が可能な高密度光クロージャ、高密度光融着架、SWR/WTC プレ成端288 心光パッチパネルの開発を行った。
データセンタ間通信では、これまでは安価にシステムを構築できる強度変調・直接検波(IMDD)方式が採用されてきたが、より大容量通信が可能な方式としてデジタルコヒーレントシステム導入の検討が進んでいる。本稿では、まさに通信方式のシフト期にあるデータセンタ間光通信の光アクティブデバイスを実現する技術について、これまでに我々が取り組んできたIMDDおよび位相変調用の光デバイスを例に挙げて紹介する。
休 憩(15分) 座長 佐藤功紀(古河電⼯)
BCI-1-5 |
Technology on silicon optical modulator
○Guangwei Cong・Yuriko Maegami・Morifumi Ohno・Makoto Okano・Koji Yamada(AIST) |
BCI-1-6 |
データセンタ間通信におけるSDM技術の適用可能性
○齊藤晋聖・藤澤 剛(北大) |
BCI-1-7 |
Approximateコンピューティングの概念を導入したDC間通信
鯉渕道紘(NII) |
Data center (DC) is expanding rapidly, driven by constantly increasing capacity needs due to continuous deployment of new infrastructures and services. Both intra- and inter- data center interconnects (DCIs) are facing energy-capacity crunch with explosive traffic growth. As a disruptive technology, silicon photonics (SiP) is anticipated to provide energy-efficient and large-capacity optical interconnect solutions and believed more competitive for inter-DC interconnects as the data rate and link distance continue to increase. This paper is to address the SiP superiority and prospect as well as challenges for DCI from modulator point of view and to show silicon modulators will continue to support bandwidth growth.
世界のインターネットトラフィックは増加の一途を辿っており,インターネットサービスを支えるデータセンタにおける光通信の高密度化,高速広帯域化,長距離化,低消費電力化が求められている.本稿では,データセンタ間通信における高密度実装や消費電力低減のための空間分割多重(SDM)技術の適用可能性について考える.
クラウドコンピューティングでは,動画配信,webアプリなどのインターネットサービス,古典的な科学技術並列計算やデータ処理,DCP(Business Continuity Plan)/DR(ディザスターリカバリー)処理など,異なる計算と通信精度の要求を持つアプリケーションを実行している点が特徴である.本講演では,クラウドコンピューティングを支えるデータセンター(DC)間の通信について,精度に注目した議論を行う