プログラム
format_list_bulleted大会委員会企画
TK-1. AI技術の活用によるICTの新たな価値創出
(規格調査会、ICT分野における国際標準化と技術イノベーション特別研専 共催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月19日 13:30〜16:35 総合科学部 K棟1F K103講義室 座長 淺谷耕一(南開大)
講演時間:各30分
座長挨拶:10分
TK-1-1 |
標準化機関TTCから見たAIを取り巻く国内外の動向
金子麻衣(情報通信技術委員会) |
TK-1-2 |
倫理と品質:AIで標準化すべき事柄とその現状
江川尚志(NEC) |
TTCは、日本を代表する標準化機関として、30年以上にわたり情報通信分野における標準の作成やその普及に貢献してきた。情報通信を取り巻く環境が、デジタルトランスフォーメーションの進展など劇的に変化する中で、TTCに求められる役割も技術主導の標準作成支から、イノベーションの推進へと変わりつつある。特にあらゆる産業における導入が加速するAI(人口知能)を取り巻く国内外の動向や日本の課題を示すとともに、標準の活用について提案する。
AIでは倫理ポリシー等の発表が一段落し「良いAI」とは何かの国際合意が形成された。今後はこれらを詳細化し実務に落とすことが焦点となる。そこでは「信頼」「trust」がキーワードであり、倫理、品質、安全性などが中心的な標準化項目となる。こうした標準はISO/IEC JTC1/SC42、IEEEなどで策定が進んでいる。その概況を述べる。
休 憩(15分)
TK-1-3 |
AIに関連するマルチメディア国際標準化と国内の製品開発の紹介
山本秀樹(OKI) |
TK-1-4 |
AIを活用したICTの気候変動対策への適用と標準化動向
高谷和宏(NTT) |
パネル討論(40分)15時55分から開始です。講演者全員による討論となります。
ITU-T SG16のAI関連の標準化動向と、AI関連の国内プロダクトと事例を紹介する。
本稿では,2019年5月22日のSG会議(in ジュネーブ)で設立された「AI及びその他の革新的技術の環境効率」に関するフォーカスグループ(FG-AI4EE: Environmental Efficiency for Artificial Intelligence and other Emerging Technologies)の活動状況を中心に,AIを活用した気候変動対策とその標準化動向を述べる.
TK-2. 電気学会-電子情報通信学会合同企画 社会インフラの自然災害へのレジリエンスにむけた電気・通信技術
(企画戦略室、電気学会 共催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月18日 13:30〜17:25 総合科学部 K棟2F K210講義室 座長 笹瀬 巌(慶大)
講演時間:各20分
座長挨拶:5分
TK-2-1 |
北海道胆振東部地震において電力保安通信ネットワークが果たした役割について
星 英樹(北海道電力) |
TK-2-2 |
令和元年台風15号による電力設備への影響と今後の対策
塩川和幸・○今井伸一(東京電力PG) |
TK-2-3 |
KDDIおよびKDDI総合研究所の災害対応と研究開発
北辻佳憲(KDDI総合研究所) |
TK-2-4 |
光ファイバ通信ネットワークのレジリエンシー向上に向けて
○淡路祥成・白岩雅輝・徐 蘇鋼・廣田悠介(NICT) |
北海道胆振東部地震において電力保安通信ネットワークが果たした役割について
令和元年9月9日に千葉市付近に上陸した台風15号(英名:Faxai)は,最大瞬間風速57.5mを観測するなど記録的な暴風となり,電力設備などに大きな影響を及ぼした。本報告では,電力設備の被害の状況とこれに伴う停電および復旧の状況と今後の対策について報告を行う。
携帯電話通信は社会インフラとしての重要性が高まってきています。特に非常災害時においては、緊急通報による救助要請や被災・避難情報等の取得、家族との安否連絡などの手段として携帯電話が利用され、ライフラインの役割も果たすことが期待されています。本講演は、KDDIおよびKDDI総合研究所による、災害時にも携帯電話の活用を可能にする取り組み、およびその活用を広げる研究開発について紹介します。
光ファイバ通信ネットワークは、埋設・架空ケーブルやクロージャ、局舎設備、電源系統などほぼ全てが固定的設備で構成されており、部分的な損壊がネットワークとしての機能不全に直結している。いわゆる『想定外』の災害や障害などが発生したときに、取り得る方策には大別して二つの方向性があり得る。すなわち、ネットワークを冗長化し素早く切り替えるための技術、及び迅速な復旧技術である。後者については特に、正規の復旧手順よりも短期間かつ暫定的な復旧を目指す応急復旧という考え方が、柔軟かつ臨機応変な運用につながる。
休 憩(15分)
TK-2-5 |
自然災害へのレジリエンス向上に寄与する耐災害ICT技術開発
川本雄一(東北大) |
TK-2-6 |
Society5.0の実現に向けたエネルギーマネジメントシステム
林 泰弘(早大) |
TK-2-7 |
電力と情報通信のネットワーク基盤融合による超スマート社会の実現に向けて
尾辻泰一(東北大) |
休 憩(5分)
パネル討論(70分)16時15分から開始です。講演者全員による討論となります。
レジリエントを考える上で検討されている情報通信の各課題を踏まえると,災害発生時に要求されるICT技術の在り方は様々であり,時間的・空間的に異なる.これらを踏まえ,我々の研究グループが東日本大震災以降取り組んできた耐災害ICT技術に関する研究開発の動向を紹介しつつ,今後の展開について述べる.
Society5.0の実現に向けた社会の脱炭素化、分散化、デジタル化の進展に伴い、情報連携された多種多様な分散型エネルギーリソースとそのマネジメントシステムが面的に普及、拡大されていく。一方で、太陽光や風力などの自然変動電源の大量導入による電力品質管理問題の発生や、需要側リソースに対してのインセンティブを有する電力増減へのシステム対応など、様々な課題が存在する。本稿では、これらの課題を解決しながら、持続可能でレジリエントな未来社会を実現するための新たなエネルギーマネジメントシステムのあり方にについて概説する。
2011.3.11の東日本大震災以降、熊本、西日本、関西、北海道、関東と日本の各地で地震、台風、洪水等の大規模災害が頻発し、通信網途絶や大規模停電等、情報通信網ならびに電力エネルギー網の脆弱性が露呈される事態が続いており、安心安全で耐災害性に優れた社会インフラの再構築が喫緊の課題となっている。レジリエントでかつ持続可能な超スマート社会の実現には、電力と情報通信のネットワーク基盤の融合による新しい社会インフラの構築が鍵になるものと見込まれる。この新しいコンセプトを紹介するとともに,現状技術とのベンチマークを通してそのインパクトと技術的社会的課題について論じる。
TK-3. あなたは本当にAIを理解していますか? - 基本原理から使い方,応用まで -
(エレクトロニクスシミュレーション研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月19日 13:30〜17:20 総合科学部 K棟1F K110講義室 座長 木村秀明(中部大)
講演時間:指定以外各20分
座長挨拶:5分
TK-3-1 |
人工知能の歴史と原理 - ドラえもんは具現化するのか? -(30分)
宇佐美裕康(中部大) |
TK-3-2 |
見える化・分析・対処で実用化が進むAIの先進事例
青木 勝(NEC) |
TK-3-3 |
植物病に対する画像診断技術の現状と課題
彌冨 仁(法政大) |
TK-3-4 |
ビッグデータを利用できないとき,AI技術をどう開発するか? ~水産業支援と畜産業支援に関する事例紹介~
○小川哲司・斎藤 奨(早大)・中野鐵兵(知能フレームワーク研究所) |
TK-3-5 |
FA分野における生産性向上のためのAI技術適用事例
前川清石(三菱電機) |
近年、深層学習をはじめとする人工知能技術の大躍進により、2045年には人工知能が人間の能力を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するのではないかと言われている.
本稿では、人工知能の歴史を紐解き、その技術の原理を解説することで、到る未来にドラえもん(2112年誕生)が具現化しているのかを思索する.
第一次産業従事者の意思決定を支援する目的で人工知能(AI)技術を開発しようとした場合,ビッグデータを前提とすることは現実的ではない.また,意思決定支援である以上,漁師や農家にとって直感的で結果を解釈可能でなければ使ってもらえない.我々は,これらの要件を同時に満たすためには,現象が観測される過程を説明可能な形でモデルに仕組み,揺らぎをデータから学習するという,演繹と帰納を融合したアプローチが有効であると考えている.その上で,データのみならず専門家の事前知識に頼るアプローチ(データ同化)を定置網漁の漁獲量予測に適用した事例と,ユーザパワーに頼るアプローチを繁殖牛の状態監視に適用した事例を紹介する.
三菱電機はロボット、サーボ、コントローラ、加工機などFA機器を幅広く提供するとともに、FA-IT統合ソリューションe-F@ctoryを2003年から提唱し、一歩先のモノづくりを志向するソリューション提案も進めてきた。本稿ではFA分野における生産性向上のために研究開発・適用を進めているAI技術について紹介する。
休 憩(15分) 座長 園田 潤(仙台高専)
TK-3-6 |
インフラ維持管理分野におけるAI関連技術の現状と課題
山本佳士(名大) |
TK-3-7 |
通信インフラ基盤への機械学習適用事例
○中里彦俊・阿部健二(NTT) |
TK-3-8 |
ニューラルネットワークで見えてくる宇宙探査の未来
○石田貴行(JAXA)・日高萌子(慶大)・狩谷和季(総研大) |
TK-3-9 |
センサとAIによる行動判別システムの検討
永井拓史(tn-works) |
TK-3-10 |
AIの未来は
松島克守(俯瞰工学研究所) |
土木工学分野においては,生産年齢人口の減少の問題が他の分野以上に急速に顕在化してきており,省力化,生産性の向上は急務となっている。本講演は,土木工学分野の中でも、特に橋梁やトンネル等のインフラ維持管理分野における深層学習を始めとするAI関連技術の適用の現状と課題について概説する。具体的には,目視点検,打音検査等からの損傷情報を識別,さらに,構造物の総合的な健全度,劣化度,リスク等を診断・評価を,深層学習を用いて,省力化して効率的に実施する技術に関して紹介するとともに,ビッグテータの整備,利用等の今後の課題について議論する。
近年ハードウェアの著しい処理性能の向上に伴い、AI(人工知能)を活用した取組みが様々な産業へ浸透している。なお、本稿で取り上げるAI(人工知能)とは人間の知的行為を模倣する取り組みのうち、数多くのデータから法則や特徴を掴む行為を機械的に行ういわゆる機械学習を適用した分野を指し、人工知能の研究においても近年最も技術の進展が著しい分野である。本稿では、通信事業者の特にIoT分野にフォーカスして、機械学習の適用事例をいくつか紹介し、今後の発展の方向性について述べる。
近年の宇宙探査では対象天体の単なる観測のみならず,高精度着陸などの高度なミッションが多く計画されている.そうしたミッションでは探査機自身が高度に自律化し,航法カメラなどの自らが持つセンサ情報を使って自身の状況を適切に判断し,安全に降りていく必要がある.一方で,将来の宇宙探査では月極域などの太陽条件が厳しい領域への着陸や,木星以遠の深宇宙といった電力リソースが厳しい領域への探査などが予想され,従来の計算処理では対応が困難となる.本講演では,人工知能(AI)に代表されるニューラルネットワークを用いた将来の探査技術についての研究テーマを複数紹介する.
人工知能(AI)を用いた様々な予測・分析が行われている.
本発表ではセンサ情報を用いたAI活用事例として,
人間の行動判別システムの可能性について検討する.
ニューラルネットワークを用いてセンサ情報を分析し,
特定の行動に対して,95%程度の判別率となった.
しかしながら,システムの説明能力,AIの修正,計算コストの増大の課題があった.
それらを解決するために,行動判別にAIを直接用いるのではなく,
ハードウェアの最適化にAIを用いることで,前述の課題をクリアできた.
また,その他の行動判別事例についても紹介する.
1990年のティム・バーナーズ・リーの”WWW”開発に端を発したデジタル革命はこの30年で創造破壊的に社会を変えた。そして2012年にヒントン教授のチームがディープラーニングの可能性を披瀝した後、AIはデータサイエンスとして、劇的にアルゴリズムを進化させ、その応用で“デジタルツイン”の世界を拓いてきた。AIの未来を語るのは難しいが“デジタルツイン”の世界でコモディティー化し、日常生活の全てを変えていくことは間違いない。ロボティックスとの統合で産業も変え、無人化工場も多く実装されるだろう。一方、AIのアルゴリズムの改良的な進歩はだけではブームは下火になるかもしれない。不連続的な進化が待たれる。
TK-4. 情報通信技術と人間相互理解の未来
(基礎・境界ソサイエティ、NOLTAソサイエティ、通信ソサイエティ、エレクトロニクスソサイエティ、情報・システムソサイエティ 合同開催)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月18日 13:30〜17:10 総合科学部 K棟1F K110講義室 座長 寺田 純(NTT)
講演時間:各25分
座長挨拶:5分
TK-4-1 |
音声変換技術と音声生成機能拡張への応用
戸田智基(名大) |
TK-4-2 |
記号創発ロボティクスによる人間とロボットの相互理解の未来
谷口忠大(立命館大) |
TK-4-3 |
先端通信技術の深化と普及に伴うコミュニケーションの変革
中村 元(KDDI総合研究所) |
TK-4-4 |
ネット情報の分極化が引き起こす社会の分断と対立の構造理解に向けて
○会田雅樹(首都大東京)・橋爪絢子(法政大) |
本講演では、統計的手法に基づく音声変換技術の仕組みについて概説するとともに、その応用技術として、身体的制約を超えた発声を実現する音声生成機能拡張について、デモを交えて紹介する。
人間とロボットとの相互理解と協調を実現する上では,人間とロボットのコミュニケーションを適切に定位し,計算論的に把握し,また,それを実世界の上で実装していく必要がある.これは不可避に言葉の「意味」の問題を含むことになる.本講演ではロボットが実世界において概念やカテゴリを形成し,また,言葉の意味を見出して過程,および,そのような研究の先にある応用を主題とする.近年の人工知能研究の発展を下敷きにしながら,記号創発ロボティクスの研究を概説するとともに,今後の展開に関して述べる.
情報通信分野における先端研究の進展は目覚ましく、通信サービスを提供する上で不可欠なネットワークやデバイス、アプリケーションに最新成果の導入が進んでいる。更に、各種オープン化コミュニティの活性化により、アプリケーションだけでなく、ネットワークやデバイスのオープン化も進み、先進技術利用のすそ野を広げる動きも活発である。最先端の通信技術は、様々な手順で市場に展開されて普及して行くが、最新の技術を生み出すフェーズからその技術を市場に展開するフェーズまで、一連の流れの中で両フェーズを結び付ける取組みが必要となる。ここでは、通信分野における最新の研究成果を市場に広く普及させるまでの取組みについて、標準化とオープン化に着目し、国内での商用サービスが目前に迫る5Gを事例として現況と動向を紹介する。更に、その動向から今後の通信技術の進展の仕組みや人間同士のコミュニケーションの方向性について考える。
インターネットの普及が社会の分断を進める「分極化」が懸念されている.ネット社会は本来,距離や時間制約のない自由な情報交換による人類の相互理解への寄与が期待されていた.しかし,ネット上での議論は意見の対立を煽るコメントが溢れ,人々は多様な情報が容易に手に入るにもかかわらず「自分の見たい情報しか見ない」というコミュニティの分断により,所謂エコーチェンバー現象が生じている.そのため,ネットを介したユーザの社会的行動とその心理に着目しながら,情報の分極化を起こしにくい適切な情報流通ネットワーキング技術を確立することが求められる.本発表は,その第一歩として,ネットを介したユーザダイナミクスの理論モデルをもとに,分極化が起こる仕組みのモデル化を議論する.
休 憩(15分)
TK-4-5 |
3D像と実物,その見え方との相違について
○陶山史朗・水科晴樹(徳島大) |
TK-4-6 |
スマートヘルスケアに向けたウェアラブルデバイスの技術動向と展望
森村浩季(NTT) |
TK-4-7 |
メディアクローンの自動検出
山岸順一(NII) |
TK-4-8 |
認知ミラーリングによる自己・相互理解の支援
長井志江(東大) |
我々の提案しているアーク3D表示方式とDFD(Depth-fused 3D)表示方式を用いて,滑らかな運動視差の重要性と効果,および実物に対する見え方の相違とその解消法に関して概説する.3D像と実物との違いは何であろうか? あるいは,3D像を実物に近づけるには,どうしたらよいのであろうか? これを解決できれば3D表示を一段階ステップアップできると考える.我々は,これには,滑らかな運動視差が重要な鍵を握っていると考えている.まず,滑らかな運動視差のもたらす効果について述べる.次に,3D像の実物への貼りつき現象などを例に,3D像と実物の見え方の違いとその解消法について述べる.
ヘルスケアや医療応用を目的としたウェアラブルデバイスの研究開発やビジネス化が活発化している.一方,モニタリングしたバイタル情報に基づいてユーザに価値を提供していく上でビジネス的な課題も伺える.この課題を乗り越えていくためには,ウェアラブルデバイスの技術開発とユーザ価値との関係性を十分に考慮していくとともに,新たなキーデバイスの研究開発も大きく期待されている.本講演では,近年のウェアラブルデバイスの研究開発動向とともに,ビジネス化に向けたアプローチについて俯瞰し将来に向けた展望について述べる.また,NTTの取り組みとして,新たに開発したウェアラブル生体・環境センサについても紹介する.
機械学習を誰もが容易に利用できる様になった現在、見た目は自然な偽画像・動画、聴覚的には自然な合成音声、あたかも人間が書いた様なクチコミ等の自動生成が可能になっている。この様な「メディアクローン技術」はCG等での有用活用が期待されるものの、悪用も懸念されている。本講演では、メディアクローンを自動検出し、悪用を防ぐ技術及び関連取り組みを紹介する。
本講演では人間の認知特性を定量化する情報処理技術として,認知ミラーリングを紹介する.人間の脳を模した神経回路モデルを用いて,認知行動データを再現・予測し,そこに内在する個性をモデルパラメータの変動として推定することで,定型発達から発達障害に至る多様な認知特性の評価を可能にする.本技術を用いることで,自閉スペクトラム症などの発達障害者の自己理解を促進し,周囲からのスティグマ軽減と相互理解に役立つことを示す.
TK-5. 5G総合実証試験の成果と将来への展望
(無線通信システム研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月19日 13:30〜17:30 総合科学部 L棟1F L101講義室 座長 大槻知明(慶大)
講演時間:各20分
座長挨拶:5分
TK-5-1 |
総務省5G総合実証試験の取組
五十嵐大和(総務省) |
TK-5-2 |
2019度5G総合実証試験におけるNTTドコモの取り組み
○岡田 隆・南田智昭・藤井健太郎・中村俊輔・奥村幸彦(NTTドコモ) |
TK-5-3 |
5G総合実証試験におけるNTTコミュニケーションズの取り組み
一瀬正則・○中川一郎(NTTコミュニケーションズ) |
我が国では、2020年に第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが開始する。5Gのユースケースの創出と円滑な導入のため、総務省では2017年度から3年間、5G総合実証試験を実施してきた。本講演では、この総括を行うとともに、2020年度から実施する地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証についてご紹介する。
第5世代移動通信システム(5G)が,商用化に向けて,研究開発や国際標準化に関する活動が進められてきている.2017年度からは5Gの実現による新たな市場の創出を目的に,様々な利活用分野の関係者が参加する総務省の「5G総合実証試験」が開始され,ドコモもその一翼を担った.3年目となる2019年度5G総合実証試験では,より幅広い利活用分野の課題解決を目的とし新たな技術目標が設定された.本稿では,ドコモが2019年度に総務省から請負った「複数基地局・複数端末環境下での5G超高速通信の実証試験」の実施内容について紹介する.
2017年度より、総務省にて5G総合実証試験が行われている。本稿は、NTTコミュニケーションズが請け負った2019年度5G総合実証試験の実施内容について紹介する。
休 憩(15分) 座長 須山 聡(NTTドコモ)
TK-5-4 |
複数基地局複数端末条件下における上り平均 300Mbps を可能とする5G システムの性能評価と応用事例の実証試験
○松永 彰・志田裕紀・中尾允彦・北村 淳・中野 哲・酒井清一郎・渡里雅史・黒澤葉子(KDDI) |
TK-5-5 |
屋内環境における上り300Mbpsを超える5G総合実証試験
○吉田享広・横山浩之(ATR) |
TK-5-6 |
5G総合実証試験におけるWCPの取り組み -5G URLLCのトラック隊列走行へ応用-
○吉野 仁・本 浩平・西依秀弥・芹澤弘一・石田圭利・三上 学(Wireless City Planning) |
TK-5-7 |
5G多数同時接続の早期導入のための実証試験~5G for i-Constructionとスマート物流~
○田島裕輔・小林謙吾・君塚靖大・田畑伸男・宇野 淳・吉本哲朗・宮下真行・芹澤弘一・栗林洋士・船吉秀人(Wireless City Planning) |
休 憩(15分)
座長 奥村幸彦(NTTドコモ)
パネル討論(65分)16時25分から開始です。講演者全員による討論となります。
5G総合実証試験としてATRが2019年度に3件の応用を想定した試験を実施。①2019年ラグビーワールドカップ会場にもなった「花園ラグビー場」における、選手と観客、観客どうしが一体感を感じるスポーツ観戦の試験、②新冠町の北島三郎が馬主で有名なキタサンブラックを育成した「日高軽種馬共同育成公社」における、馬の艶まで判別できる8K映像の5Gによる伝送により預けた軽種馬を遠隔で観察する試験、③上士幌町の酪農家である「とかち村上牧場」において、検診が必要な牛を高精細カメラとAIで牛の耳についた耳標と呼ばれる識別番号を認識により居場所を探すことで試験について報告。
2020年の商用化に向けて第5世代移動通信システム(5G)の研究開発がおこなわれている.我が国においては2017年度から総務省の5G総合実証試験が開始された.本実証試験においてWireless City Planning(株)は5GのURLLC領域を担当する試験グループ(G V: Group V)に属している.G Vでは、トラックの隊列走行や、車両の遠隔操作などの低遅延・高信頼が要求されるユースケースに取り組んでいる.2019 年度は、まず5G New Radio (NR)の無線技術に基づく車車間直接通信(5G NR Sidelink)の制御を基地局で行うモード(Sidelink Mode 1)と、基地局のエリア外で自律的に制御を行うモード(Sidelink Mode 2)を、走行中に切り替える試験を行った.つぎに、複数の基地局を用いて、基地局経由の車車間通信および車両と監視センター間の通信の試験を行った.基地局経由の通信は、車両の遠隔監視や遠隔操作などのユースケースに必要な通信である.本稿ではG Vの2019年度の活動について報告する
本実証試験は,多数同時接続の商用化に向けて,4.8GHz帯を用いた5G無線システムの技術評価とともに,移動通信業界以外の業界と連携して5G の利活用を模索する実証試験を行う.本実証試験では,トンネルにおける災害復旧作業に対する安全性の向上 (5G for i-Construction) や物流における効率化及び人手不足の解消 (スマート物流) に 5Gを適用する.
令和元年度5G総合実証試験のGroup3について報告する。
TK-6. ポスターコンテスト --無線電力伝送の“はかりごと”--
(無線電力伝送研専)
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月18日 9:30〜16:00 総合科学部 K棟1F K104講義室
ワイヤレス給電(WPT)はスマートフォンや電気自動車などへ非接触で電力供給できる技術として広い分野への応用が期待されており、これからのスマート社会を実現するために不可欠な技術です。
WPTの実用化の課題として、WPTにおける測定技術、およびWPTによる新しいアプリケーションの提案があります。
このセッションは、無線電力伝送の『はかりごと』として、『測』、すなわち無線電力伝送における計測技術と、『謀』、すなわち無線電力伝送を用いた新しい社会実装・アプリケーションの提案、他にも『図』、『量』、『計』、『諮』等、様々な『はかりごと』を競うアイデアコンテストです。
様々な『はかりごと』に関する技術紹介、とんでも級のアイデア提案から、試作・社会実装を行った結果まで、枠にとらわれない幅広い内容の発表を予定しています。ポスター展示のだけでなく、実機によるデモ展示等も予定しております。
また、『高周波計測』に関するチュートリアル講演も行います。会員でない方も無料で本セッションに参加可能ですので、是非ご参加ください。
無線電力伝送研究専門委員会 委員長 高橋応明(千葉大)
コンテスト委員長 大平 孝(豊橋技科大)
コンテスト実行委員長 矢加部利幸(マルチポート研究所)
9:30 ~ 11:00 | チュートリアル講演
高周波計測 -研究開発技術者を目指す若人へ-
矢加部利幸(マルチポート研究所)
・SI国際単位系
・計測の信頼性評価(計測の不確かさ)
・正弦波定常状態解析(フェーザ法)
・計測情報源(エネルギ、電力)
・低周波と高周波(集中定数回路と分布定数回路)
・高周波計測(波の概念とSパラメータ)
・高周波計測器(6ポート型ネットワークアナライザ) |
13:00 ~ 13:10 | 開会式 |
13:10 ~ 15:10 | ポスターコンテスト |
15:40 ~ 16:00 | 表彰式 |
| 正帰還を用いて伝送距離を伸ばす手法の研究
◇鈴木統万、杉本泰博(中央大) |
| 無線給電の不安定さを活かして仕草と同調して光がゆらぐ光るアクセサリーのためのシステム
◇加藤敬太(電通大) |
| ステップインピーダンス理論を用いたパッチアンテナの小型化限界
◇中村翼(豊橋技科大)、石野祥太郎(古野電気) |
| 電界結合型WPTシステムの測定・設計法
◇粟井郁雄(リューテック)、大黒康平、辻村智寛(龍谷大) |
| 未来ビークルシティのはかりごと
◇宜保遼大、水谷豊、阿部晋士(豊橋技科大) |
| 電気・光変換技術でワイヤレス電力伝送の安全性を測り、アプリケーションの広範な普及を図る
◇伊藤涼音、大塚敦生、孫津韜(北大) |
| 平行二線路を用いた複数機器への同時無線給電技術
◇河野実則、河野公則(アール・シー・エス)、ズオン クアン タン、東野武史、岡田実(奈良先端大) |
| IoTのためのメタサーフェス応用レクテナ
◇丸山珠美、小板侑司、大野寿紗(函館高専) |
| 分散型WPTシステムにおける受電電力の計算と測定
◇田中勇気、池田拓磨、金井一輝、枷場亮祐、谷博之、梶原正一、小柳芳雄(パナソニック) |
| pnダイオード整流回路を基準とした高周波整流器用性能指数
◇小宮山崇夫、野口駆、石川皓史(秋田県立大) |
| High Isolation Simultaneous Wireless Power and Information Transfer System Using Coexisting DGS resonators and Figure-8 Inductors
◇アディル バラカット、ポカレル ラメシュ、吉富邦明(九大) |
(他に、プログラムに掲載していない発表も予定しています)
コンテストの詳細は、下記URLを御覧ください。
https://www.ieice.org/~cs/wpt/contest/Cont_2020-general/
TK-7. 高大接続と地域連携でSTEAM教育推進
(オープンコール:教育問題研究会(仮)設立準備会(オーガナイザ))
一般公開:本企画の聴講は無料です.直接,会場へお越し下さい.
3月20日 13:30〜17:30 総合科学部 K棟1F K103講義室 座長 小粥幹夫(NII)
講演時間:指定以外各25分
座長挨拶:5分
TK-7-1 |
広島版“学びの変革”アクション・プラン(5分)
平川理恵(広島県教育委員会) |
広島県では、「学びの変革」アクション・プランに基づき,生涯にわたって主体的に学び続け,多様な人々と協働して新たな価値を創造することのできる人材の育成を目指した教育を進めています。Society5.0時代の新たな学びの方向性を踏まえ,これまで以上に,子供たち一人一人の学習進度や能力・関心等に応じた学びを実現するため,「児童生徒の個別の状況に応じたカリキュラム」の研究を進め,海外の実践事例等も参考にし,「東大ROCKET in 広島」を実施するなど,多様な学びの選択肢の提供に向けた取組を進めています。さらに,情報技術の進展・高度化など社会情勢の変化に対応した教育環境の整備にも取り組んでいます。また,昨年12月には令和5年度からの公立高等学校入学者選抜制度の改善について決定、本県が取り組む「学びの変革」や新学習指導要領の趣旨を踏まえ,広島県の15歳の生徒に付けさせたい力として「自己を認識し,自分の人生を選択し,表現することができる力」を掲げ,公平公正かつ円滑な入学者選抜の準備を進めてまいります。引き続き現場主義を基点とし,広島で学ぶ子供たちが「広島で学んで良かった」と思える日本一の教育県の実現を目指しています。
座長 三浦隆志(元岡山林野高校校長)
TK-7-2 |
学びに向かう力を育む ~非認知能力を育てる保育の実践~
中川宏美(みどりの森保育園) |
TK-7-3 |
公立小学校でプログラミングの実践から子どもたちが中学校、高等学校に進んだ際に、見える未来
津下哲也(香登小学校) |
「遊びこむ」「自己決定する」子どもは、さまざまなことがらに対して「問い」をもって「探究」しているという「学び」に繋がる実践をしている。卒園児が、その後の学校や家庭での生活において、身近なことがらに対してどのように対応しているのか、知的好奇心(認知能力)にどのように関わっているのかということについて、今後検証予定。
2020年からの小学校プログラミング教育必修化に向け,公立小学校において実践を行った。小学校におけるプログラミング教育のねらいは,発達の段階に応じてプログラミング的思考を育てることであり,そのカリキュラムは各学校に任されている。どの教材を用いて,どの教科,どの学年で,何時間行うかを検討し,市内共通のモデルカリキュラムを作成した。市内共通カリキュラムを作成することで,市教委単位での教材整備を計画するとともに,小中接続を考慮した実践を行うことができるよう研究している。小・中・高の連携接続については,今後,発達段階に応じてどのような指導していけばよいかを議論していくことが大切であると考えている。
座長 中川耕治(広島城北中・高校教頭)
TK-7-4 |
知識構成型ジグソー法とICT機器を活用した中学理科の取り組み~鉛筆かキーボードか」の二項対立を越えて~
飯盛聡士(広島城北中・高等学校) |
TK-7-5 |
現代文・漢文の総合化を図った学習指導の実際〜「ナンバー2」に着目して『史記』を読む〜
黒瀬直美(広島観音高校) |
知識構成型ジグソー法およびICT機器を利用した授業展開を「大人(教員)と子ども(生徒)の学びが二重らせんの構造」のイメージで捉える。サイエンスの前では大人も子どもも平等であり,一つの現象に向かい合い,ともに成長していく姿勢が求めら、異学年の交流や,インターネットを通じた他校・他地域との交流を通じて,自分の意見がどの程度の汎用性・普遍性があるかを社会というモノサシに当てて考える姿勢を涵養できると考えている。
漢文「史記」を教材にして、No2の立場についての考え方の追及を通して、現代にも通じる教えを伝える。
休 憩(10分) 座長 浅井光太郎(三菱電機)
TK-7-6 |
思考力を育てるための新しいPDCA手法の提案(30分)
丸田力男(元NEC理事/NECアメリカ上席副社長) |
TK-7-7 |
課題解決はSTEAM教育から!(30分)
○下郡啓夫(函館高専)・小粥幹夫(NII) |
知識を学ぶだけでなく自らそれを創造できる人材の育成には「教育」ではなく自ら考えることで自ら育つ「考育」が必要である。世の中には内発的な思考意欲により自ら考育を進めて新知識創造に至れる人材が些少ながら存在する。そんな人材が人類社会の知識を増やしイノベーションを主導してきた。今求められることはそのような人材の自然な出現を待つのではなく人為的に増やす方法を見出し活用することである。著者は日本の高度成長期に意識せずに使われた方法があったことを見出し、それを現環境下でも有効に使えるようにした方法を提案する。それを活用すれば思考力の組織的な育成が可能になり、日本のダントツなイノベーション力を復活できる。
人間力強化、メタ認知育成をも含めたSTEAM教育は、世界的に立ち遅れた教育の課題解決に向けた重要な創造的な営みである。アクティブラーニングなどの授業改善の実践、さらには教科における見方・考え方を統合する学びが必要である。課題解決に向けて、認知科学や学習科学も含めた個別の知見の統合が必要である。知識科学の知見の1つであるSECIモデルも使いながら、STEAM教育の進め方を考える。
座長 尾上孝雄(阪大)
TK-7-8 |
高大接続と地域連携(30分)
永田純一(広島大) |
TK-7-9 |
GIGAスクール時代の「未来の教室」(30分)
浅野大介(経済産業省) |
広島大学における高大接続の取組みについて紹介いたします。
異なる教育段階の接続は、重要な課題であり、我が国では、高等教育を担う大学における入学前(中等教育)及び卒業後(実社会)の世界との関係の見直し、高校教育、大学教育、そしてその接続である大学入試の3つを同時に改革しようという三位一体の改革がこれまでに謳われてきた)
本稿では、広島大学の高大接続に関する取組みを中心に、その基盤となる考え方を含めて、現在の課題と今後の展望について論じる。
Society5.0の到来を受けて、予測困難な急速な変化の中で生き抜くため、知識以上に思考力が大切です。教科を越えて、主体的に自分事として取り組む探究に加えて、科学技術を支える数学や工学、更にはリベラルアートも含めたSTEAM教育の重要性が叫ばれています。STEAM教育を改革の3本柱の最初に取り上げた経産省の未来の教室とEdTech研究会の提言を紹介、更には企業や学会の支援を呼びかけます。